専大玉名　頸椎負傷の宮本のために！一丸で花園初勝利　観戦の宮本「花園っていいな」と仲間に感謝

第101回全国高校ラグビー大会1回戦   専大玉名35―12若狭東 （ 2021年12月28日    花園 ）

＜専大玉名・若狭東＞前半、先制トライを挙げ喜ぶ小川（中央）ら専大玉名フィフティーン（撮影・成瀬　徹）　
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　専大玉名が持ち味をフルに発揮し、花園初勝利をつかんだ。

　FWの平均体重が10キロ以上重い利点を生かし、序盤から接点で圧倒した。前半5分にゴール前のペナルティーから1メートル76、110キロのプロップ小川がそのまま右中間に先制トライ。小川は後半14分にもラインアウトからのモールを押し込んでトライを決め、「（相手よりも）低く組めれば勝てる自信がありました」と喜んだ。厳しい圧力に相手が17の反則を重ねるなど、試合を優位に進めた。

　アクシデントを乗り越えた。熊本大会初戦の済々黌戦で、プロップの宮本が頸椎（けいつい）を痛めて離脱した。チームのことを誰よりも考えるムードメーカー。宮本を欠くことになり、CTB竹下空咲陽（あさひ）主将は「あいつのためにも勝っていこう」と選手に呼びかけた。宮本は24日に退院し、この日は会場まで駆けつけて観戦。「花園っていいなと思いました。特に後半は思い切ったプレーが見られて凄く良かったです」と仲間たちに感謝した。

　神戸製鋼でCTBとしてプレーした、就任13年目の竹下敬介監督は「1勝できて本当にうれしいです」と喜んだ。高校時代には熊本西で花園に2度出場したが、いずれも初戦敗退だっただけに待望の瞬間となった。30日の2回戦は今春の選抜大会で優勝した優勝候補の東福岡と対戦する。「何回もディフェンスして止めていくしかない。もうひと頑張り期待したい」と竹下監督。次もチーム一丸となって強敵に挑む。