福島・磐城、10年ぶり花園も無念…上遠野主将、誓った“将来のリベンジ”

[ 2021年12月29日 05:30 ]

第101回全国高校ラグビー大会1回戦   磐城0―45高鍋 ( 2021年12月28日    花園 )

<高鍋・磐城>敗戦に肩を落とす磐城フィフティーン
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 10年ぶり18度目出場の磐城(福島)は、11年連続29度目出場の高鍋(宮崎)に0―45で敗れ、初戦敗退となった。得意の展開ラグビーでインゴール手前数十センチまで攻め込んだものの悔しい零敗。それでもSO上遠野晶太主将(3年)は、磐城OBの家族と約束した聖地に立ち、全力を出し切った。

 磐城フィフティーンは悔しさをにじませながら10年ぶりの聖地を去った。主将としてチームを引っ張ってきた上遠野は「磐城のラグビーをもっと出したかった」とうつむいた。

 佐藤芳弘監督(58)は「入りが勝負」と警戒していた。だが、前半2分、中央付近で反則を取られると、一気に攻め込まれて先制トライを許した。その後も相手のスピードにのみ込まれ、0―33と大差をつけられた。

 後半は粘り強い守備から一度は相手インゴール手前数十センチまで攻め込んだ。しかしトライに結びつけることはできず、指揮官は「ボールをキープし切れなかったのが大きな差」と振り返った。

 今年の3年生で唯一ラグビー経験者だった上遠野。仲間の前では気丈に振る舞ったが、試合後はこらえていた涙が一気にあふれ出た。父・博さん(52)は花園に立ち、兄・峻さん(順大4年)は17年に主将を務めた“磐高ラグビー一家”。「家族には感謝の気持ちしかないです。2人の思いも背負って戦ってきた」

 特に兄への思いはひとしおだった。17年に兄が県予選で敗れた後、上遠野が両親とケンカして家を飛び出したことがあった。追いかけてきた兄は上遠野が落ち着くまで「磐高でおまえが花園に行くのが夢だな」と語ってくれた。「兄はもう覚えていないかもしれないけれど、ずっとその言葉が心の中にあった。だから頑張れた」。この日、スタンドで応援する兄の前で、全力で戦う姿を披露した。

 大学でもラグビーを続ける上遠野の夢は「磐高の監督になって花園に戻ってくる」ことだ。憧れだったコバルトブルーのユニホームを着て立った大舞台で、将来のリベンジに燃えていた。

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