国枝が圧勝発進 2大会ぶり金へ「ホームアドバンテージ感じた」も引き締め

[ 2021年8月29日 05:30 ]

東京パラリンピック第5日・車いすテニス男子シングルス2回戦   国枝慎吾6―0、6―1ゲルゲリー ( 2021年8月28日    有明テニスの森公園 )

第1セット、サーブを放つ国枝(撮影・光山 貴大)
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 日本選手団主将の国枝慎吾(37=ユニクロ)が自身の初戦となる男子シングルス2回戦にストレート勝ちして3回戦へ進出。2大会ぶりの金メダル獲得へ好スタートを切った。24日の開会式で聖火最終点火者を務めた上地結衣(27=三井住友銀行)も女子シングルス1回戦でストレート勝ちし、2回戦へ進んだ。

 第2セット、5―1で迎えた第7ゲーム。15―40とブレークのピンチで国枝がギアを上げた。エースを含む4連続ポイント。世界ランク43位のゲルゲリーをあっさりと退けた。「どのプレーが調子が良くて、どれが硬いのかチェックできた」。余裕の口ぶりだった。

 27日から始まった車いすテニスは酷暑のため、屋外コートの開始時間が軒並み夕方に変更された。だが、国枝は空調の効いたセンターコートで正午すぎから試合をする環境に恵まれた。「世界ランク1位のシードだから当たり前か?」と問われ、「当たり前なんて言ったら炎上しちゃうじゃないですか」と記者をたしなめて苦笑い。一方で「凄くありがたい。ホームアドバンテージを感じた瞬間でした」と認めた。

 2大会ぶり3度目の金メダルを狙う母国開催の大会は、選手団主将。開会式では選手宣誓の大役も担った。開幕からの日本勢の活躍に「刺激を受けるし、思った以上にテレビで放映してくれるのでうれしい」と注目を喜ぶ半面、嫌でも情報が大量に入ってくる状況に「スマホをあまり見ないようにしている」とも。大舞台では普段通りのプレーが鍵と強調したベテランは「自分自身にいかに打ち勝つか」と表情を引き締めた。

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