デーデーがリレー代表入り 「高校をやめないように…」 心配させた恩師に恩返し

[ 2021年7月2日 18:39 ]

デーデー・ブルーノ
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 日本陸連が2日、東京五輪の男子400メートルリレーの代表を発表し、デーデー・ブルーノ(21=東海大)が選ばれた。日本選手権の100メートルと200メートルで2位に入りながら、参加標準記録と世界ランキングを満たせずに個人種目での代表を逃していたが、リレーメンバーとして選手団に加わる。

 ナイジェリア人の父と日本人の母を持つ。元はサッカー少年で、陸上に本格的に取り組んだのは長野・創造学園高(現松本国際高)2年の時だった。陸上を始めて2年目の3年時に、早くも全国高校総体の100メートルで5位に入った。

 当時指導した松本国際高陸上部顧問の山崎豊茂教頭(41)は「高校1年の秋にサッカー部を辞め、高校2年の時にクラスの仲のいい陸上部の友人に誘われ入部してきた。陸上の素人だったし、期待されて入部したわけではないので、始めは部活や学校をやめさせないようにとの思いだった」と懐かしんだ。

 2年生のデーデーは、陸上のイロハを1年生から教わった。スタートブロックの使い方など、基本を一から学んだ。年下の言葉でも、素直に耳を傾けるところが、一段飛ばしの成長につながったようだ。高校時代の恩師・山崎教頭はこう語った。

 「他校の指導者にもとても可愛がられた。“陸上の素人なのでちょっと教えてあげようかな”という彼らからのアドバイスもうまく聞き入れることができた。陸上が素人と言うのが活かされた。素直に教えを吸収する資質があり、東海大進学後に専門的な指導を受けたことが伸びたことにつながった」
 予想を超えるスピードで成長を続ける21歳。東京五輪での起用は、他選手の状態や走順適性で決まるものの、類い希な爆発力で、メダル獲得に貢献してもおかしくない。

 ▼デーデー・ブルーノ(ツイッターより)この度東京オリンピックの4×100mRのメンバーとして選出して頂けました。コロナ禍とゆう大変な状況ですが、憧れの舞台で最高のパフォーマンスが出来るようにしっかりと準備をしていきたいと思います。

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2021年7月2日のニュース