内藤雄士&野田すみれ【90切りからのステップアップ】第1回 引っ掛け&振り遅れを防ぐ

[ 2021年7月2日 12:00 ]

内藤雄士コーチ(左)と野田すみれ
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 90切り!!から、さらなるステップアップを目指すためのレッスンを今週からお届けします。〝先生〟は引き続きカリスマコーチの内藤雄士氏です。〝生徒〟の野田すみれさんは芸能活動と並行して女子プロテストの合格を目指しています。内藤コーチが野田さんにアドバイスを送る形で連載を進めますが、その内容はアベレージゴルファーのスコアアップにも十分参考になるものです。第1回はドライバーショットの引っかけ防止がテーマです。

 内藤 以前、ドライバーショットのチーピンに悩んでいるという話を聞きましたが、その後はどうですか?

 野田 相変わらず左へ引っかけることが多いですね。それを嫌がって右にプッシュアウトが出ることすらあります。

 内藤 以前からダウンスイングでクラブをインサイドから下ろしてくる傾向があったので、それが主な原因でしょう。なおかつ下からあおるような打ち方が入ることで、左へ引っかける度合が多くなります。

 野田 自分でもインサイドから下ろしている意識はありますが、振り遅れも引っかけの原因ではないかと。インパクトを迎えても、まだクラブヘッドが腰よりも上にあると感じます。それで意識的に速くクラブを戻すと、クラブフェースが返って引っかけが出るんですよね。

 内藤 確かにそれも一因として考えられますが、まずはインサイドから下ろす軌道と下からのあおり打ちを防ぐように心がけましょう。一つ質問ですが、野田さんはフェースのどの部分でボールを捉えようとしていますか?

 野田 特に考えていません。インパクトを意識し過ぎるとボールを凝視するので、前傾姿勢が深くなるじゃないですか。それが嫌なので漠然と見るようにしています。

 内藤 試しにフェース面の下でティーアップしたボールを打ってみましょう。ただし、ボールを乗せたゴムティーは打たないようにして下さい。あくまでもボールだけをクリーンに打ちます。

 野田 アドレスでヘッドを浮かせて構えたほうがいいんですか?

 内藤 ソールしても構いませんが、ヘッドを浮かせた方がレベルに振りやすい分、ボールをクリーンに打てると思います。ただし、振り遅れるとヘッドがボールの下から入ってくるのでクリーンに打つことはできません。逆にボールをクリーンに打てれば、振り遅れることなく、正しいインパクトを迎えた証明だと言えます。

 野田 実際に試してみると、最初はうまくいきませんが、徐々にインサイドから下ろしたり、下からあおる打ち方が軽減されていくのが分かります。

 内藤 スイングの形を変えないので実践的なドリルだと言えます。チョロしてもいいから、とにかくフェース面の下の方にボールを当てること。ゴムティーを打たなくなると音が変わるのでクリーンに打てたかどうか分かると思います。スタート前の練習でちょっと引っかけ気味だなと感じたら、本番で左サイドが危ないホールではこの打ち方を試して下さい。

 野田 これを覚えれば、もう左サイドは怖くありませんね(笑)。

 内藤 アベレージゴルファーの方にもこのドリルは有効ですが、スライスが多く出る人が行うと、さらに右に曲がるケースもあります。それでもスイング軌道の改善にはなるので、まずは練習場で試し、自分のスイングに合うかどうかを確認してみましょう。

 (取材協力=ハイランドセンター)


 ◆内藤 雄士(ないとう・ゆうじ)1969年(昭44)9月18日生まれ、東京都出身の51歳。日大ゴルフ部出身。米サンディエゴアカデミーなどで最新のスイング理論を学び、98年からプロを教えるプロコーチとして活躍。丸山茂樹の米ツアー優勝に貢献し、矢野東、谷原秀人ら多くのトッププロを指導。

 ◆野田 すみれ(のだ・すみれ)1999年(平11)2月8日生まれ、東京都出身の22歳。日本女子大卒。3歳でゴルフを始め世界ジュニアの日本代表に10年から3度選出。11年にハワイ・パールオープン・ジュニアで優勝。1メートル57。

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