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IOC関係者は削減せず五輪に3000人来日 バッハ会長が言う“犠牲”とは…

[ 2021年5月27日 09:06 ]

IOCのバッハ会長(AP)
Photo By AP

 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長の発言が、波紋を広げたのは記憶に新しい。

 新型コロナウイルス禍での東京五輪の開催を実現するために発した「我々は犠牲を払わなければならない」という言葉。「誰に犠牲を求めているのか」と日本国内で反発の声が上がり、IOCは慌てて火消しに走った。

 スピーチの詳細を公表し、実際には「五輪コミュニティーの全員が犠牲を払わなければならない」という発言だったとし、広報担当者は「(犠牲は)日本国民にではなく、五輪関係者、五輪運動に向けた発言」と説明した。

 組織委員会が26日の理事会後に公開した資料では、五輪コミュニティーの中枢とも言えるIOCが払う“犠牲”は感じられなかった。

 組織委は大会時の来日人数削減に躍起になっている。五輪に関しては選手以外で来日する関係者は、延期前の約14万1000人から現時点で約5万9000人になった。ただ、大きく削減されたのは「その他」に該当するゲストやスタッフ。報道陣も約3000人の削減となった。

 ただ、「五輪ファミリー」と呼ばれるIOC委員や関係者3000人、各国・地域のオリンピック委員会(NOC)関係者1万4800人は削減されずに維持された。組織委の武藤敏郎事務総長は「元々これらの人たちは必要不可欠な人材であることがほとんど。みなさん必要性があって来る。現時点で変えることはできない」と説明するが、具体的な必要性には言及しなかった。

 コロナ禍での開催には厳しい行動制限などが求められるなど、これまでの大会とは一変する。その制約を受け入れることも確かに“犠牲”の1つだろうが、IOC関係者の来日人数の維持は“犠牲”からは程遠い。IOCが身を切る覚悟を示さなければ、五輪への風向きは永遠に変わらない。

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