松山「パター以外やばかった」も王者の粘り6差41位発進 メジャー連勝へ闘争心に火

[ 2021年5月22日 03:00 ]

米男子ゴルフツアー 全米プロ選手権第1日 ( 2021年5月20日    サウスカロライナ州 キアワアイランドリゾート=7876ヤード、パー72 )

第1ラウンド、18番でショットを放つ松山
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 4月のマスターズに続くメジャー2連勝を目指す松山英樹(29=LEXUS)は3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの73で41位発進となった。首位とは6打差。状態が悪い中でも崩れず粘りのプレーを見せた。金谷拓実(22=フリー)は75で77位、星野陸也(25=フリー)は76で97位と出遅れた。

 どんなに状態が悪くても、気持ちを切らすことはない。「モンスターコース」とも呼ばれるメジャー史上最長の7876ヤード。松山は「パター以外は全部やばかった」という中で踏ん張った。73は首位と6打差。「思ったより悪いスコアにならなくて良かった」。常に自身と厳しく向き合う29歳だからこそ、その言葉に実感がこもる。

 朝の練習からショットの状態は思わしくない。胸の底に不安を抱えつつ、モリカワとデシャンボーとのメジャー覇者3人による注目組で10番からティーオフした。11番でバーディー先行も、続く12番と18番で3パットのボギー。3番では背丈ほどの高さのある砲台グリーン右奥に外し、寄せに失敗してダブルボギーを叩いた。それでもミスを引きずらない。冷静にパーを重ね、7番でバーディーを取り返した。

 マスターズ制覇後は約1カ月間クラブを握らず、今回が復帰2戦目。理想のプレーには遠くとも、パーオン率は全体4位の72・22%を記録した。その裏には「気持ちを切らした瞬間に、このコースはスコアが悪くなる」と精神面での“粘り”があった。注目組だけに観客に囲まれ、警備員が同行するいつもとは異なる雰囲気。それでも「今までは気持ちが入り過ぎていた部分があったが、今日は落ち着いてできた」と言うように、メジャー王者という立場が松山のメンタルにプラスの効果をもたらしている。

 この会場で行われた12年大会で8打差をつけて圧勝したマキロイでさえも3オーバーの77位。難コースを前に残り54ホールで6打差は、まだまだ分からない。「ゴルフがうまくいかないことに対してまた、マスターズの前のような気持ち。ゴルフを良くしたい、良くしたいというふうになってきている」と闘争心に火が付いた。メジャー2連勝への期待を背に、まずは上位進出を期す。

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