佐藤友佳 「人生をかけて挑戦」を決意した因縁の大会で好記録V

[ 2021年4月29日 14:34 ]

陸上・織田記念国際 ( 2021年4月29日    広島市・エディオンスタジアム広島 )

<織田記念陸上>女子やり投げで優勝を飾った佐藤友佳(撮影・北條 貴史)
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 女子やり投げは佐藤友佳(28=ニコニコのり)が1投目に61メートル01を投げ、優勝した。雨で気温が上がらない難しい条件の中、いきなり2番目の自己記録(自己ベストは62メートル88)を出した。2投目も60メートル11と好記録。だが、この後は「狭いテントの中で雨に濡れないように体温維持をして、アップが難しかった」と記録が伸び悩んだ。地元広島の大会で目標としていた五輪参加票樹記録の64メートルに届かず、天候を嘆くしかなかった。

 18年に今の所属先に就職するまで、幼稚園や小学校で職員をしながら競技をしていた。19年のこの大会で予選落ちをし、一念発起した。

 「このままではダメだと思った。何かを変えないと私のやり投げも変わらない。東京五輪もある。人生をかけて挑戦しようと思ってフィンランドに行った」

 冬場に“やり投げ王国”で腕を磨いて飛躍したストーリーは、男子のディーン元気と重なる。昨年の日本選手権を制し、このオフも北欧で練習を積んだ。南アフリカにも足を伸ばし、4カ月間の海外生活を送った。自信が宿った。「きょうは61メートルだったが、ここからは64メートルを目指して、五輪で戦えるような記録をコンスタントに投げられるようにしたい」。話題になるのはもう、ルックスだけではない。

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2021年4月29日のニュース