国学院栃木 快勝発進!青柳兄弟 最初で最後の競演、ともにトライ決めた

[ 2020年12月29日 05:30 ]

第100回全国高校ラグビー大会1回戦   国学院栃木75―7名護 ( 2020年12月28日    花園ラグビー場 )

<国学院栃木・名護>後半、タックルをかわして突進する国学院栃木・青柳潤(撮影・坂田 高浩)
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 1回戦の残り16試合が行われ、国学院栃木、昌平(埼玉)、流通経大柏(千葉)、目黒学院(東京)、東海大相模(神奈川)の関東勢がいずれも初戦を突破した。初の4強を目指す国学院栃木は名護(沖縄)から11トライを奪って75―7と大勝。青柳龍之介(3年)、潤之介(1年)の兄弟がWTBでともに先発し、2人で計3トライと活躍した。2回戦は30日に行われる。

 青柳兄弟がそろって花園の芝を踏む数時間前。弟・潤之介は緊張から腹痛を起こし、何度もトイレに駆け込んだ。「一緒にトイレに行きました」。気遣いを見せた兄・龍之介は「力を抜いたらいけるから」と弟にアドバイスして会場入りした。

 だが、先に決定力を見せたのは背番号14の潤之介だ。7―7の前半7分、相手キックオフのカウンターから敵陣10メートル付近でパスを受け、右タッチ際を走りきって右隅へ勝ち越しのノーホイッスルトライ。負けじと背番号11の龍之介も21―7の同23分、相手1人をはじき飛ばして左中間へトライを決めると、後半9分にも左隅へ2つ目のトライ。兄弟計3トライで、国学院栃木の初戦突破に貢献した。

 「兄弟出場は一生の思い出。一緒に(花園に)出ようと(高校に)誘ったので、うれしい」と兄が言えば、弟は「勝ててホッとした。兄が同じ試合にいるのは心強い」と話した。前大東大監督の勝彦氏(現パナソニックコーチ)を父に持つ2人は3年生と1年生。花園同時出場は今年が最初で最後のチャンスだった。龍之介は夏合宿で左腓骨(ひこつ)を骨折し、県予選を欠場。潤之介も「今年出られるとは思ってなかった」が、龍之介からポジショニングやコース取りを指導されて成長した。花園出場決定後の11月の秋田遠征で兄が復帰してからは2人で国学院栃木の両翼を担っている。

 2回戦では夏合宿の練習試合で龍之介が骨折し、1トライ差で惜敗したシード校・御所実に挑む。「普通にやれば勝てる。絶対に勝ちたい」と龍之介。大会前、吉岡肇監督に激励のLINEを送った日本代表SOの田村優(キヤノン)と学校を訪れた弟・田村熙(サントリー)ら兄弟選手が多い国学院栃木。今年のチームはスピードと切れ味の潤之介、スピードとパワーを兼ね備える龍之介の青柳兄弟が切り札となる。

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