大分東明 “鬼滅”パワー!9トライで開志国際に勝利

[ 2020年12月29日 05:30 ]

第100回全国高校ラグビー大会1回戦   大分東明57―5開志国際 ( 2020年12月28日    花園ラグビー場 )

<開志国際・大分東明>前半、先制トライを決めてセコナイア(右)に祝福される大分東明・ジョアベ(撮影・北條 貴史) 
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 1回戦16試合が行われた。大分東明は開志国際(北信越ブロック)に57―5で勝利。フィジー人留学生のWTBのジョアペ・ナコ(3年)が先制トライを決めるなど、9トライで快勝した。30日の2回戦は目黒学院(東京第1)と対戦する。

 無観客の花園で大分東明のナコは特別な思いを持ってプレーしていた。

 「両親が(故郷の)フィジーで自分の試合をライブで見ているので、トライを取りたかった」

 前半6分に願いをかなえた。右のラックからボールを受けると中央突破。相手を振り切り、先制のトライを決めた。前回大会2回戦の常翔学園戦では肩を脱臼し、前半10分で途中交代してチームも敗れた。「自分のプレーができなくて悔しい気持ちがあった」という思いをぶつけた。

 大分市とフィジーのスポーツ事業の一環で来日した。「寮でみんなが話しかけてくれるから」とすっかり日本語は上達。コミュニケーションが円滑になったことで白田誠明監督(44)は「コンタクト、スキルの部分でも、雑さがなくなった」と感じている。ナコのトライで勢いに乗ったチームは、タックルを受けながらパスをつなぐ「オフロードパス」を駆使しながらFWとバックスが連動した攻めで圧倒。スタメン出場した1年生の浦山、浦川にもトライが生まれた。

 ベスト8を目標に掲げているチームの今大会のテーマは「煉獄さん」だ。興行収入1位に躍り出た映画「鬼滅の刃 無限列車編」での中心人物の煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)のセリフ「俺は、俺の責務を全うする!」を実践。白田監督は「一つ一つ責任を果たして、自分の仕事を全うして、ハードワークしようということ」と話す。選手の間で“鬼滅”は大ブームで「結構、感動するんですよね。メンタル的にも頑張れる」とナコもパワーをもらっている。

 次戦は花園通算55勝の強豪・目黒学院に挑む。ナコは「ケガしないように全力を出してベスト8を目指したい」と誓った。

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2020年12月29日のニュース