一二三、復活V!! 3連敗中の丸山に雪辱 東京切符つないだ

[ 2019年11月23日 05:30 ]

柔道 グランドスラム(GS)大阪大会第1日 ( 2019年11月22日    丸善インテックアリーナ大阪 )

男子66キロ級決勝、ゴールデンスコアの末に丸山(右)を破って優勝した阿部(撮影・北條 貴史)
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 男子66キロ級は阿部一二三(22=日体大)が決勝で今年の世界選手権Vの丸山城志郎(26=ミキハウス)を下し、昨年の世界選手権以来の復活優勝。東京五輪の代表争いで踏みとどまった。優勝すれば五輪代表内定の可能性が高かった阿部一の妹、女子52キロ級の詩(19=日体大)は外国勢に初黒星を喫し、柔道界最速の内定を逃した。男子60キロ級は高藤直寿(26=パーク24)が優勝し、代表争いでリードを奪った。

 ちょうど1年前、暗転が始まった大会で、見事な復活を遂げた。阿部一が決勝で、3連敗中だった丸山を下して優勝。年上のライバルに金メダルをさらわれれば、東京五輪への道が絶たれる可能性があった背水の陣で意地を見せ、客席に向かって深々と頭を下げた。

 「やられっ放しでは終われない。(丸山とは)何試合もしてきて、いつも気持ちのぶつかり合い。何があっても、絶対に引かない気持ちだった」

 初出場の17年、兄妹同時出場を果たした18年と世界選手権を連覇し、意気揚々と東京五輪に突き進んでいた阿部一の快進撃が止まったのが、昨年のこの大会だった。決勝で丸山に敗れると、4月の選抜体重別選手権決勝、世界選手権準決勝でもライバルに屈した。「自分の柔道は何か」。自分と向き合い、出した答えは「前に出る柔道。何が何でも引かない気持ちの強さ」。通算7度目の対戦だった決勝は、右の釣り手で相手の奥襟を叩くなど、これまでにない戦法で攻め立て、最後は内股を返した。

 兄妹で明暗を分けた世界選手権後、一緒にトレーニングや稽古に励む機会が増えたという。「たまたま時間が合っただけ」というが、同じ時間と空間を共有し、「切磋琢磨(せっさたくま)できた」と振り返る。今回は妹が優勝を逃し、昨年の世界選手権以来の兄妹優勝は逃したが「2人で五輪代表を手にしたい」と改めて誓った。

 男子日本代表の井上康生監督は、大会の結果を受けて「まだ丸山がリードしていると思ってもらっていい」と選考レースの状況を説明した。追う立場だが、勢いは阿部一にある。「また自分が一番強いと思えた。もっと強くなれると思う」。自信を取り戻した“東京五輪の星”が、その大きな両目を輝かせた。

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