錦織と一問一答「我慢しながら勝てた」「ここから最高の選手とやり合う」

[ 2019年7月9日 06:24 ]

テニス ウィンブルドン選手権第7日 ( 2019年7月8日    英ロンドン・オールイングランド・クラブ )

ウィンブルドン選手権2年連続の8強進出を果たし声援に応える錦織(AP)
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 男子シングルス4回戦で第8シードの錦織圭(29=日清食品)が世界ランキング58位のミハイル・ククシュキン(カザフスタン)を6―3、3―6、6―3、6―4で下し、2年連続2度目の8強入りを果たした。10日予定の準々決勝は4大大会最多20勝のロジャー・フェデラー(37=スイス)と対戦する。4回戦を終えた錦織の会見は以下の通り。

 ――序盤から気持ちが前面に出ていたように見えた。
 「気持ち的にはあまり1回戦から変わらず。外から見たら違ったかも知れないですけど、中身は気持ちは変わらず、この1試合をしっかり戦うことを頭に入れながら。思ったよりもタフな相手だったので、芝でのプレーがやってみて強いなと思いましたし。ウィナーが取りづらかった中、最後は我慢しながら勝てたのは、1、2回戦、3回戦もそうですけど。ちょっと違った展開ではあった。我慢が今日は必要だった」

 ――2年連続2度目のベスト8。内容は満足か。
 「今のところは満足してます。今日の試合は簡単でなかったので。その中でも、作戦を見つけて徐々にいいプレーも出だしたので。しっかり試合を戦ったなという充実感はあります。ここから最高の選手たちとやり合わないといけないので、さらにレベルを上げないといけない」

 ――芝ではボール滑る相手でやりにくそうだった。1度も負けてない相手だったが印象は。
 「最近の対戦はちょっとやりづらくなっているかなと。以前はラクチンに勝てましたけど。彼のバックのダウンザラインだったり。いつもと違う感じのボールが来るというか。そこへの対応がちょっと難しいと感じますし。芝で思っていたより苦労しました。バウンドがほとんどしないし、止まったりするので。なかなか攻めないといけないと分かっていても、低いボールでウィナーが取れなかったり。我慢が必要だったり。ハードよりも芝でやるのが大変だった感触はあります」

 ――好調で、芝に自信あるフェデラーと戦える。
 「まだ試合が終わったばっかりなので。そっちの方が大きいですけど。もちろんロジャーとやることは楽しみですけど。あまりまだ考えていないです。でも、芝で最高の相手とやれるのは楽しみですね。速い展開はしてくるだろうし、自然と今までと同じラリーはできないと思うので。そこでどう戦うかは頭に入れて臨みたい」

 ――フェデラーと去年ツアーファイナルで戦った経験がヒントになるか。あと、最後にお辞儀していたが。
 「あの試合はお互い最悪だったので。何とも言えないですね。芝でのプレーはちょっと違うと思う。彼のスライスだったり。ちょっと他と違ったプレースタイルなので。今週のようにラリー戦にはならないとは思うので。そこで先に仕掛けられたり、待たないことは重要かなと思います。お辞儀はですね。おとといの試合、(望月)慎太郎が試合後にやってて、偉いなと思って。自分もやってみようと。(新スタイルになるか?)1回やってみて…。慎太郎からのインスパイアです」

 ――昔、自身が憧れていたフェデラーだが、いろいろ経験して、フェデラーへの目線は変わったのか。
 「以前よりかは、どれくらいだろうな…。4~5年くらいは…。対等とは思っていないけど、記録も持っているし。まあでも、勝てるとは思っていますけど。まあ対等というか。そんな怖さは前よりはない。もちろん強いのは強い。ここ(ウィンブルドン)も今でも優勝するレベルは持っている選手なので。そういう意味では多少、怖さはありますけど。向かっていくだけなので。自分の力を出し切れたらと思います」

 ――ククシュキンのようなしつこい選手とやるコツは何か。フェデラーのような展開の速い選手とやるコツは。
 「えー。基本質問のルールは1個、限りなので…(笑い)」

 ――ククシュキンの方でお願いします。
 「今日は本当に我慢が必要でした。なかなか打たなきゃいけないのは分かっていても、ボールが低かったので。もうちょっと攻めて前に出られたら理想は理想だった。でもそこの1歩が踏み出せなかったので。でも、フェデラーみたいに1本は持っていない選手なので。なるべく落ち着いて。そんなに焦りはなかった。ウィナーを取られることは少なかったので。結構、スライスを多用したり。そんなにスライスも相手も得意ではなさそうでした。スライスを使ってしのぎながら、チャンスを待ちながらですね」

 ――1年を通して4大大会ベスト8以上。4大大会で安定している要因は。
 「我ながら、そこは評価できるかなと思います。欲を言えば、もうちょっと上にいきたいですけど。ここまで安定して結果が出ているのは珍しいことでもあるので。メンタルだったり、テニスがより安定しているのかなと感じます。こうやって大きな大会で活躍できることは一番大事なことなので。要因はメンタルが一番安定している。特にフレンチ(全仏)とここ(ウィンブルドン)はプレーの質が上がってきている。そこら辺は自信を持っている」

 ――フェデラーには空気をのみ込むオーラはあるのか。
 「あるかもしれないですね。上の数人は。のみ込まれるというか。ちょっと何をしても手が出ないみたいな。そういう強さは持ってるかなとは思います」

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2019年7月9日のニュース