ナダル戦番狂わせ狙う錦織 勝利オッズは15倍…合計試合時間に4時間の差、蓄積疲労も敵に

[ 2019年6月4日 20:55 ]

錦織対ナダル戦の紹介映像が流れる中練習する錦織圭(下)=撮影・小海途 良幹
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 パリ・ローランギャロスで開催中のテニス全仏オープン男子シングルス準々決勝で、第7シードの錦織圭(29=日清食品)は第2シードのラファエル・ナダル(33=スペイン)と対戦する。4日午後2時(日本時間午後9時)からの女子シングルス後の第2試合。日本男子として1933年の佐藤次郎以来86年ぶりの4強が懸かる大一番となるが、英大手ブックメーカー・ウィリアムヒルの倍率は錦織の15倍に対して、ナダルは1・02倍。圧倒的不利が予想されている。

 錦織は午後1時15分(日本時間午後8時15分)から試合会場のセンターコートで約30分の最終調整を行った。ナダル対策として、左利きの選手を相手にリターンの感覚などを入念に確認。右腕にはテーピング、右足首にはサポーターが巻かれていた。

 3、4回戦はフルセットにもつれる激戦。3回戦は4時間26分を要し、4回戦は日没順延により2日がかりだった。日をまたぐ試合のしわ寄せで、この日で3日連続の試合となる。対するナダルは4試合中3試合がストレート勝ちで、中1日の休養もあった。4回戦までの合計試合時間は錦織が13時間22分で、ナダルが9時間8分。錦織は「多分フレッシュな状態に戻すのは無理だけど、どうにかしてリカバリーしたい」と語っている。

 赤土の帝王と称されるナダルは全仏13回の出場で、11回の優勝を誇る。通算成績は90勝2敗。全仏でナダルに勝ったのは09年のセーデリング(スウェーデン)、15年のジョコビッチ(セルビア)の2人しかいない。錦織はナダルとの対戦成績が2勝10敗。クレーでは4戦全敗で、うち3試合はストレート負けしている。「クレーで一番強い選手で、特に全仏では驚異的な記録も持っている。一番タフな相手。崩すのはすごく難しい。ディフェンス力もあるし、浅いボールがいくと怖さがある」。苦戦は覚悟の上で、大番狂わせを狙う。

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