鶴竜 強さ際立つ不動の3点ポジション

[ 2019年5月14日 05:30 ]

大相撲夏場所2日目 ( 2019年5月13日    両国国技館 )

北勝富士(左)を一気に押し出す鶴竜(撮影・西川祐介)
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 【荒磯親方 真眼】力をつけてきている北勝富士を吹っ飛ばした鶴竜の相撲は、凄いとしか言いようがない内容でした。幕内の取組はNHKのテレビ解説をやらせていただいたのですが、思わず「オーッ」と声を出してしまいました。

 横綱を5年以上も張れるのは、力の出る位置が分かっているからです。「足の出す速さ」「頭の位置」「前傾姿勢」。今場所はこの3点ポジションにブレがありません。特に踏み込みが速く、北勝富士が踏み込む前に両足が地面に着いていました。私も現役時代に対戦した時、この日のように攻められると、もろ差しを許すか突かれて終わってしまいました。

 場所前の展望で鶴竜を優勝候補筆頭に挙げましたが、想像していた以上の強さです。最近は右足首の負傷などに泣かされていたようですが、場所前は稽古もできたことで一番強かった時の相撲が取れている感じです。 (元横綱・稀勢の里)

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