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17年ぶり…伊調 日本人相手に負けた 70連勝でストップ

[ 2018年12月23日 05:30 ]

レスリング全日本選手権第3日 ( 2018年12月22日    東京・駒沢体育館 )

<レスリング全日本選手権 女子57キロ級準決勝>花井に勝利した伊調(左)撮影・西海健太郎)
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 五輪4連覇の伊調馨(34=ALSOK)が金メダリスト決戦で敗れた。1次リーグ初戦で、リオ五輪63キロ級金メダルの川井梨紗子(24=ジャパンビバレッジ)に1―2で敗れ、対日本人の連勝記録は70でストップ。01年全日本女子選手権での吉田沙保里戦以来、日本人に敗れるのは17年ぶりとなった。しかし黒星を引きずることなく第2戦、準決勝を勝ち上がり、東京五輪挑戦も明言。きょう23日の決勝で再び川井梨との頂上決戦に臨む。

 伊調が負けた。国内史上初の金メダリスト対決。試合は膠着(こうちゃく)し、本当の力量差は見えづらかった。だが2年間のブランクを経て復帰した伊調にとって、現役世界女王と競り合えた事実だけでも大きな収穫だった。

 序盤から激しい組み手争いが続き、互いに距離を縮められないまま時間だけが経過した。消極的な選手に科されるアクティビティタイム(30秒間無得点だと相手に1点)が、先に伊調に2度あって0―2。終盤に川井にもアクティビティタイムがあって1―2。残り25秒で伊調が見せたタックルが両者通じて初めての攻撃らしい攻撃で、技による得点のないまま決着した。

 トップ選手との力の差がどれだけあるのか。その確認が今大会の一つのテーマ。それを考えれば対日本人17年ぶりの黒星も痛手ではなかった。田南部力コーチは「上出来。体力はまだ7割ぐらい。こんなに接戦になるとは思わなかった」と自信を深めた。

 1次リーグ第2戦では若手実力者の南條を6―2で振り切り、準決勝では危なげなく3―0で完封した。10月の復帰戦前に比べて練習量も増え、伊調自身も実戦での手応えを感じたようだ。「自分の中で気持ちも技も体力も戻ってきたと分かった」と協会を通じてコメントを出し、「明日はもっと自分から展開をつくって(6月の)全日本選抜に向けて収穫があるといい。もっとレスリングらしい試合ができたら」と攻防のある決勝戦を予告した。

 「五輪に向けての本当の復帰戦としてこの全日本があった。もっと上げていきたい。ここからが本当の勝負の時」。復帰後も明言を避けてきた伊調からついに飛び出した五輪挑戦宣言。ライバルとなる川井梨との決勝戦で伊調のリスタートは新たな段階に突入する。

 過去3戦全敗の相手を下した川井梨だが、歓喜に浸ることはなかった。1次リーグ2戦目で南條を破り、準決勝では沢に勝利。決勝で伊調との再戦が決まり「まだ良かったとも悪かったとも思っていない」と淡々と語った。試合前は「誰と戦うとかではなく自分のレスリングを何回も見直した」と自身のスタイルと向き合うことに集中。対策は練らなかった。

 周囲からの注目が増していることについては「見ている分には面白いと思うが、こっちはやる側」と苦笑い。その上で「レスリング界が少しでも盛り上がればいいと思う」と歓迎した。この日は互いに手の内を隠すような展開だっただけに、決勝の参考にならない。「金メダリストの肩書は意識せず、純粋に勝ちたい」と力を込めた。

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