【岡崎真の目】高橋、できることをできる範囲で ベテランらしく着実な加点

[ 2018年12月23日 09:22 ]

フィギュアスケート全日本選手権第2日 ( 2018年12月22日    大阪・東和薬品ラクタブドーム )

全日本の舞台に帰って来た高橋(撮影・小海途 良幹)
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 高橋の演技はささいなミスはあったものの、GOE(出来栄え評価)はすべてプラスで、ベテランらしくきれいにまとめていた。冒頭のトリプルアクセルは高く上がりすぎて着氷が少し詰まり、左足が氷に触れてしまったが、それでも総合的にはプラス評価だった。あとの2つのジャンプもよくコントロールされた質の高いジャンプだったが、慎重にいきすぎたのか、流れを出し切れなかった。降りた後のスケートの伸びがもっとあればさらにプラスが付いていただろう。

 復帰してからの高橋は最初から一気にすべてをやろうとせず、最終目標を全日本の最終グループに定めて、こなしきれなかった部分をその都度きちんと修正してきた。この日も3つのスピンのうち2つは最初からレベル3の構成だった。無理してGOEを落とすよりはできることをできる範囲でやろうという考えなのだろう。フリーで4回転に挑戦するかどうかは練習での出来次第だろうが、宇野に肉薄するような演技を期待したい。 (ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2018年12月23日のニュース