紀平梨花「ここでできない人は五輪で絶対に勝てない」自らを奮い立たせ逆襲

[ 2018年12月23日 22:38 ]

フィギュアスケート全日本選手権第3日 ( 2018年12月23日    大阪・東和薬品ラクタブドーム )

<全日本フィギュアスケート選手権第3日>女子フリー、演技をする紀平梨花(撮影・小海途 良幹)
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 SP5位からフリー1位の155・01点で巻き返し、合計223・76点で2位に入った紀平梨花(関大KFSC)を支えたのは、強烈な意志だった。

 「ここでできない人は五輪で絶対に勝てないと思ったし、こんなところでミス連発なんてありえないと思った」

 SPではトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒。この日は冒頭に3回転トーループとのコンビネーションで決めると、次は単発でも鮮やかに成功した。

 今季シニアデビューし、上半期の世界一決定戦となるGPファイナルを含めて、ここまで5戦全勝。今大会はスケート靴に不安を抱えたまま臨んだことがSPの失敗につながったが、フリーではきっちり修正した。テープを3重に巻くと靴がゆるかったため、4重巻きにして勝負の4分間へ。演技後半の3連続ジャンプでやや乱れたが、大技2発を含めた技術点でライバルを圧倒した。

 SP8・01点差からの史上最大の逆転劇はならず、連勝もストップしたが、16歳の天才ジャンパーは前を向く。さいたまスーパーアリーナで行われる3月の世界選手権の代表入りは確実。「日本でもギリギリの戦いだった。まだまだしなくちゃいけないことがたくさんある。今回学んだことや経験したことを全て出したい」。最大目標の五輪金メダルへ、立ち止まってはいられない。

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