大野将平 金メダル「ここで引いてしまうと東京五輪への道がなくなる 強い折れない心で臨みました」

[ 2018年8月30日 23:21 ]

アジア大会 柔道・男子73キロ級 ( 2018年8月30日    インドネシア・ジャカルタ、パレンバン )

<アジア大会柔道>男子73キロ級決勝、激しい攻めを見せる大野将平(右)=撮影・小海途 良幹
Photo By スポニチ

 柔道の男子73キロ級で、16年リオデジャネイロ五輪金メダルの大野将平(26=旭化成)が決勝で韓国の安昌林(アン・チャンリム)を破り、金メダルを獲得した。柔道日本代表はこの日行われた男女計5階級中4階級を制す圧倒的な力を見せた。

 決勝は世界選手権2大会連続銅メダルの実力者と、互いに一歩も引かぬ熱戦に。規定の4分間で決着が付かず、ゴールデンスコアの延長戦に突入した。右組みの大野と左組みの安昌林で喧嘩四つとなり、大野は引き手が取れない状態が続いた。そこで延長戦に入り「左組みにスイッチして、持って来いよと、俺は逃げねえぞという気持ちで」相四つとなる左組みにシフトチェンジ。最初の4分間とは打って変わり、互いに投げを仕掛け合う激しい攻防が繰り広げられたが、延長開始から7分、大野が放った内股が技ありと認められ決着。11分9秒の死闘を制し「あと10分、20分、戦ってやろうと思ってました。やっぱり稽古の質と量では絶対負けないと思ってましたし、ここで引いてしまうと自分の東京五輪への道がなくなると、強い折れない心を持って臨みました」と胸を張った。

 技あり判定は一旦はノーポイントで試合が再開された後、ビデオ検証の結果、認められる微妙なものだった。大野自身も「審判に助けられた思いはある」と話し、日本男子の井上康生監督も「あのような結末になったのは残念。アン君に対しても、モヤモヤっとした気持ちがあるのが私の気持ち」と漏らした。今大会の柔道競技で最高の熱戦だっただけに、例え勝っても思わぬ形での決着には納得いかない様子だった。

続きを表示

2018年8月30日のニュース