スケボー男子ストリート 池が超絶トリックで金、接戦制し逆転

[ 2018年8月30日 05:30 ]

ジャカルタ・アジア大会第12日 ( 2018年8月29日 )

スケートボードの男子ストリートで演技する池
Photo By 共同

 会場全体が地元インドネシアの選手を応援する中、確実視された金メダルを意地でつかみ取った。思わぬ接戦の末に逆転したスケートボード男子ストリートの池慧野巨(いけ・けやき、17=大阪・第一学院高)は「獲っておかしくない金メダル。ホッとした」と胸をなで下ろした。

 45秒間滑って技を見せる「ラン」を2回、持ち技を一つ繰り出す「ベストトリック」を5回行い、得点が高い3回の合計で争う。腹痛と暑さに苦戦し、いつになく転倒が続いたが、トリックの3回目で目覚めた。

 体の向きを変えて技に入り、横回転しながら手すりに着地して滑り降りる高難度の技で、10点満点で8・9点の高得点をマーク。観客の度肝を抜くと4回目でトップに浮上し、首位を守った。

 和歌山県出身で、7歳からスケートボードを始めた。新種目に採用された五輪はまだ想像がつかない舞台のようだが、選手として進化し続けることには人一倍貪欲だ。

 17歳の高校生は、19歳の堀米雄斗ら世界最高峰のプロツアーで活躍する同年代の選手を意識している。「もっと海外遠征に行って、試合に出続けたい」と言葉に強い決意を込めた。

 ▽スケートボード 米国を中心に発展し、若者に人気がある。2020年東京五輪の新競技として採用され、階段や手すりのような構造物を利用して技を繰り出す「ストリート」と、おわん形の斜面を組んだコースで滑ったり跳んだりする「パーク」が実施される。技の高さや回転、独自性、難度などを採点する。日本協会によると国内の競技人口は約3000人。

続きを表示

この記事のフォト

2018年8月30日のニュース