宮原、新女王から真女王に 真央のいる大会で堂々の連覇達成

[ 2015年12月28日 05:30 ]

210点超えの高得点で優勝した宮原知子

フィギュアスケート全日本選手権最終日

(12月27日 北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)
 1年前は浅田のいない初優勝だった。しかし今回は浅田もいる表彰台の真ん中で、宮原は金メダルを受け取った。「また自分が優勝できて凄くうれしい」。非公認ながら212・83点は自己ベスト。充実のジュニアも、経験豊富なベテランも迎え撃ち、新女王は“真女王”となった。

 SP首位で迎えたフリーは最終グループの1番手。「最初の方は硬かった」と冒頭の3連続ジャンプは最後が詰まってしまった。しかし「大きなミスではなかった」とすぐに切り替えると、リストの「ため息」の旋律に乗った。

 浜田美栄コーチは「普通の子でもここまで来られるんだと教えてくれた」と努力する才能を称える。「練習で絶対に抜かない。スピンのレベルを1つ落としても、ジャンプを1つ抜いても体力に影響が出る。練習が結果につながっている」

 昨季のブレークからアスリートとしての意識も高まった。普段から家族の食事も作る料理好き。父・亮さん(53)が大学時代にラガーマンだったこともあり、ラグビー日本代表の食生活にも興味を持った。体の大きなラグビー選手でも揚げ物はあまり食べないと知ると、揚げ物を避けて良質なタンパク質の摂取を心がけるようになった。その成果か今年になって身長は1メートル50に達した。

 「ジャンプでミスがないと表現も楽しくできる」と表現面も日々成長している。フリーのテーマは初恋で、小学生の頃にスケートに恋した気持ちを込めたもの。「もっともっとテーマが伝わるように頑張りたい」。来年2月の四大陸選手権、そして世界選手権でも、この恋の続きが楽しみだ。

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