条治、W杯開幕戦Vも…「これから次第」

[ 2010年11月14日 06:00 ]

男子500メートル優勝し、声援に応える加藤条治

 スピードスケートのW杯今季初戦のヘーレンフェイン大会は12日、オランダのヘーレンフェインで開幕し、男子500メートルはバンクーバー冬季五輪銅メダルの加藤条治(25=日本電産サンキョー)が34秒85で優勝し、通算8勝目を挙げた。五輪銀メダルの長島圭一郎(28=日本電産サンキョー)は35秒33で8位だった。また、第2日は女子500メートルで前日4位の小平奈緒(24=相沢病院)が38秒77で3位に入った。

 ゴールした加藤は電光掲示板の速報タイムを確認して笑みをこぼした。開幕戦で全開の34秒85。「表彰台は間違いないと思ったが、最初に結果が出てよかった」。表情に充実感が漂った。
 格下のBクラスの1000メートルで惨敗後のレース。「500メートルは思い切り行くだけだった」。アウトスタートからの100メートルはそれほどの加速でなかったが第1コーナーで勢いに乗った。最後のコーナーの出口でややバランスを崩したが、ただ一人34秒台を叩き出した。
 爆発力のある加藤の課題は安定感。五輪の500メートルは2度滑って合計タイムで競うが、そこで好タイムを2つそろえる力はライバル長島が上。日本スケート連盟の今村強化部長は「この4年間で34秒台を安定して出す滑りができるようになれば」と話す。4年後のソチ五輪での金メダル獲得に向け、挑戦は始まったばかり。加藤は「周りがまだ(本気を)出していない。自分もこれから次第」と気を引き締めた。

 ≪小平は第2日に表彰台≫第2日の女子500メートルで、前日4位に終わり表彰台を逃していた小平が3位に入った。同種目では昨年11月のW杯ベルリン大会と並ぶ自己最高順位。それでもレース内容は不満のようで「表彰台はたまたま。あまりうれしくない。(優勝した)ウォルフと0秒6も離れているので。体が動かず、昨日よりも滑りは悪かった」と最後まで歯切れは悪かった。

 ▼長島圭一郎 久々にひどいレース。最初からばてていた。特にタイムとか気にしていないけれど、みんながもう少し出すかなと思っていた。(14日の500メートルは)ゆっくりやります。

 ▼高木美帆 あまりA(クラス)だから、Bだからというのは感じなかった。ウォルフとかを見ると、自分はまだまだだなと思う。もっと速くなりたい。

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2010年11月14日のニュース