北京補欠からアジア王者へ 涙の細田「でも勝負はここから」

[ 2010年11月14日 15:05 ]

トライアスロン男子 ゴールする優勝した細田雄一

 【アジア大会 トライアスロン】先輩の山本と一騎打ちになった最終種目のラン。中盤で一気に抜け出すと、最後は目に涙をためながらゴールを駆け抜けた。トライアスロン男子で金メダルを手にした細田は「本当に最高の瞬間です」と感極まった。

 2008年北京五輪は代表補欠。「出るつもりだった」と必死に調整を続けたが五輪2カ月前、バイクの練習中に車にはねられた。自転車は真っ二つになり、全身を打撲。「完全に気持ちが切れた」。完治しても、練習に身は入らなかった。
 同年末の日本選手権に出場したが下位に低迷した。「妙に悔しくて」と再び闘志に火が付いた。「ロンドン五輪までノンストップでやる」とコーチと約束し、体を鍛えてきた。
 この日は脚に違和感を覚えたが「何千時間も練習したから大丈夫」と戦い抜いた。アジアを制した25歳は「うれしいけど勝負はここから」と目標の五輪入賞へ、気合を入れ直した。(共同)

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2010年11月14日のニュース