白鵬、初日から強さ誇示…69連勝へ入念準備

[ 2010年11月14日 20:19 ]

 【九州場所初日】69連勝の大記録に挑むという大きな注目の中でも、白鵬が強さを誇示した。初日から珍しく取材用のテレビカメラが入った支度部屋で「多少は緊張があったけど、いい緊張感で取り切った」。連勝を63に伸ばし、穏やかに笑った。

 左に動いた栃ノ心に左上手を許したが、すぐに右下手から揺さぶって上手を切った。反対に十分の左上手をつかみ「右が入り、うまくさばけた」。前に出て、得意の左上手投げで料理した。土俵下で見た中村審判長(元関脇富士桜)が「栃ノ心の腕が決まっちゃうと思うくらい強烈だった」と舌を巻くほどだった。
 その裏では、双葉山の69連勝到達へ入念な準備に入った。朝げいこは、けいこ場の敷地に柵をし、一般の見物人を含めて、部屋関係者以外を立ち入り禁止にして完全に非公開。指導する熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)は「本人や宮城野親方(元十両金親)が決めた。記録を作りたいので、そっとしておいてほしいという思いだ」と説明する。
 連勝の数え方に差があるものの、63連勝で江戸時代の谷風に並んだ。そして上には、双葉山しかいなくなった。朝げいこ後、双葉山の出身地である大分県宇佐市の関係者の訪問を受け、「気にせずに記録を抜いてください」と伝えられたという。「問題は自分自身でしょう」と白鵬。不滅といわれる記録到達への鍵を挙げ、表情を引き締めた。

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2010年11月14日のニュース