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楢崎 盟友・川口氏に続き引退…W杯4度出場「24年の選手生活に悔いなし」

[ 2019年1月9日 05:30 ]

02年W杯ベルギー戦で好セーブを見せる楢崎
Photo By スポニチ

 名古屋は8日、元日本代表の名古屋GK楢崎正剛(42)が現役を引退することを発表した。11日に会見を行う。4度のW杯出場、J1リーグ最多631試合出場記録を持つレジェンドは、盟友の元日本代表GK川口能活氏(43=J3相模原)と同じシーズンでピッチに別れを告げる決断をした。

 盟友たちとともに現役生活に幕を閉じることになった。楢崎はクラブの公式サイトを通じて「24年の選手生活を終えることになりました。最高のサッカー人生で後悔はありません」とコメントを発表。横浜Fの4年間、そして名古屋での20年間に感謝し「違った形でクラブや日本のサッカーの発展のために力を尽くせていけたらと思っています」とつづった。

 日本代表でしのぎを削った川口氏が、昨年限りで現役を引退。12月2日の川口氏の引退試合にはサプライズで駆けつけ、「まだ続けてください。僕の分も頑張ってください」とエールを送られていた。関係者によると最後まで現役続行へ向けて強く説得していたのは川口氏だったという。

 だが、両手小指はテーピングを施さないと試合に出られないほどで、昨年6月には左膝のクリーニング手術をした。近年は満身創痍(そうい)。加えて昨年12月4日にまさかの契約満了通告。当初は正式オファーが届いていたJ2京都などでの現役続行に前向きだったが、一度下がってしまった“熱”は戻らなかった。昨年末には京都などに断りの連絡を入れた。

 昨季は出番がなく、最後にピッチに立ったのは17年9月17日のJ2金沢戦。「最後にゴールマウスの前でプレーする姿をお見せできず終わってしまったことを、申し訳なく思います」とサポーターへの思いを明かした。

 堅実な捕球技術やピンチでの判断力などを武器に4度のW杯出場。10年にはGKとしては初のMVPに輝き、名古屋にクラブ初のリーグ優勝をもたらした。ストイックな姿勢や強い責任感は、若かりし頃の元日本代表MF本田圭佑(メルボルンV)や日本代表DF吉田麻也らに多大な影響を与えた。川口氏やこの日引退を発表した元日本代表DF中沢佑二らとともに日本サッカー界をけん引した第一人者。今後は未定ながらクラブ側からはアドバイザー就任を打診されており、第二のサッカー人生を踏み出す。

 ◆楢崎 正剛(ならざき・せいごう)1976年(昭51)4月15日生まれ、奈良県香芝市出身の42歳。奈良育英高から95年に横浜Fに入団。チーム消滅を受けて99年から名古屋に所属。95年8月15日の平塚(現湘南)戦でJ1リーグデビュー。J1歴代最多631試合出場。プロ2年目の96年に日本代表初選出。98年2月15日のオーストラリア戦で代表デビュー。国際Aマッチ通算77試合出場。W杯は98年フランス大会から4大会連続出場。1メートル87、80キロ。利き足右。

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