危機感ゼロ…協会幹部は懇親会、アギーレ進退問題は議論もされず

[ 2014年12月17日 05:30 ]

アギーレ監督の告発を受けて会見を開く西沢コミュニケーション部長

 危機管理能力ゼロ――。日本サッカー協会は16日、日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)が八百長疑惑でスペインの検察当局からバレンシア裁判所に告発された件について言及。来年1月のアジア杯(オーストラリア)期間中にも出頭を要請される可能性がある中、進退問題は議論もされず。当面は“続投”という大甘な裁定となった。

【アジア杯日程】

 日本協会の危機管理の欠如、大甘な体質が浮き彫りとなった。現職の日本代表監督が八百長疑惑で裁判所に告発された。告発が受理されれば、強い権限を持つ予審判事の下、捜査が本格化する。アギーレ監督に出頭が要請される可能性は高い。来年1月にアジア杯を控え、状況次第で進退問題は避けられないはずだ。

 だが、日本協会の西沢コミュニケーション部長は「現時点で何かを判断する段階ではない。こうなったら、どうするというような議論はしていません」。当面は指揮官を“続投”させる見通しを示した。この日は午前中から日本協会の大仁会長、原専務理事、法務委員長の三好弁護士らが緊急会談。しかし、確認したのは独自の情報収集を進めること、出頭時期の日程確認などにとどまった。日本協会も独自に検察当局の告発文を入手したが、この日は西沢氏がアギーレ監督と通訳を介して電話で話しただけだ。

 日本代表は来年1月2日にオーストラリア入りしアジア杯に臨む。指揮官は1月に出頭を要請される可能性もゼロではなく、アジア杯期間中に監督が離脱する最悪の事態も想定される。その場合はゲリング・コーチ、手倉森コーチの代行が濃厚だが、選手の士気に影響を及ぼすのは明らかだ。

 日本協会関係者は「JFAは公益財団法人なんだから(告発のような事態は)嫌うよね」と指摘。日本代表は協会に年間約55億円もの協賛金などの収入をもたらす“看板”だけに広告関係者も「疑惑の段階でもイメージダウン」と表情を曇らせた。状況次第ではアジア杯を前に辞任勧告、解任へ動きだす可能性も残す。

 捜査や裁判が長引けば来年6月に始まるW杯予選にも影響するが、西沢氏は「そういう検討はしていない」。この日、報道陣に対応したのは西沢氏のみ。「ノーコメント」とした原専務理事ら協会幹部は同時刻に職員の懇親会に出席しており、危機管理に対する意識の甘さを象徴していた。

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