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アギーレ監督 検察に怒りの応戦「裁判には喜んで駆けつける」

[ 2014年12月17日 06:00 ]

スペイン検察庁から告発されたアギーレ監督

 八百長疑惑で告発された日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)が検察当局と全面闘争の方針を示していることが分かった。スポニチ本紙は16日、スペイン在住の同監督代理人ペレ・アルティガス氏を単独取材。一貫して潔白を主張する指揮官は反論の場が設定されることを希望しており、裁判所への出頭を求められれば、喜んで応じる意向を持っているという。

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 潔白を主張するため、アギーレ監督が検察当局との全面闘争を辞さない構えを見せた。代理人のペレ・アルティガス氏が本紙の取材に応じ「彼は落ち着いているが、プロとして、とても憤りを感じている。裁判所にも喜んで駆けつけるだろう。なぜなら、彼自身もいろいろと意見を言いたいからだ」と指揮官の思いを代弁。告発が受理されれば、本格的な捜査が始まってバレンシア裁判所から召喚される可能性があるが、出頭を歓迎する意向を示しているという。

 八百長疑惑がかかる試合は11年5月21日のレバンテ―サラゴサ戦。告発の対象者は41人おり、アギーレ監督の名前は6番目に記されている。告発状にはサラゴサ幹部とアギーレ監督、選手が試合結果を操作することで合意していたとの記述もある。置かれた状況は厳しいが、アルティガス氏は「彼は本当に何も知らなかった。にもかかわらず、とんでもない混乱に陥れられた。あの試合の映像を90分通して見れば、どんな疑いも生じることはない」と説明した。

 日本協会はアギーレ監督の弁護士の見解を受け出頭は来年2月になるとの見通しを示している。一方で、地元メディアでは告発の受理に要する日数は10日以内とも報道されており、出頭がアジア杯期間中の1月に早まる可能性も否定できない。起訴に発展して裁判に突入した場合は判決までに3~4年を要するとされる。八百長関与が認められれば、1~6年の資格停止処分が科される可能性があり、FIFAから指導者ライセンスを剥奪されることが濃厚。半年から4年の禁錮刑を受けるという見方もある。

 アルティガス氏は「彼のことを知っている人間は、彼の倫理観がいかに素晴らしいかを理解している。八百長に加担するなど、絶対にない。彼はそんなことを許す人間ではないし、八百長を知っていたらサッカーのプロとして彼自身が告発していただろう」と主張した。アギーレ監督の力となり、無実の証明に全力を尽くす方針だが、検察との争いが長期化すれば、代表監督の業務に支障が出ることは必至だ。指揮官は現時点で続投方針を示している日本協会の大甘裁定に救われているものの、八百長疑惑の解消に労力を割かなければならない時点で、日本を指揮する資格があるのかは疑問だ。

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2014年12月17日のニュース