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J2甘くない…磐田 シュート圧倒も1点に泣く零敗発進

[ 2014年3月3日 05:30 ]

<磐田―札幌>後半、PKを外し、天を仰ぐ磐田・前田(中央)

J2第1節 磐田0―1札幌

(3月2日 ヤマハ)
 雨中の激闘を終えた磐田イレブンに、サポーターから大ブーイングが浴びせられた。

 J2からの仕切り直しを図る磐田に、いきなり突きつけられた厳しい局面。山田は「シュートを打ちながら1本決められてしまって、負けてしまう。これがJ2」と振り返った。これから続く長い“航海”が決して容易ではないことを象徴する一戦となった。

 主導権を握っていたのは磐田だった。中盤を支配し、高いボール支持率をキープ。前線からプレッシャーを与え、幾度も好機を得た。だが、前半16分に直接FKから失点。この1点が最後まで重くのしかかった。「時間帯も早かったので、焦らなければ大丈夫だと思ったが」と駒野。前半44分には山田がゴールを揺らしたが、判定はオフサイド。後半30分に迎えたPKのビッグチャンスはエース・前田が相手GK金山の好セーブに止められ、同点とはならなかった。

 磐田での初陣を飾ることができなかったシャムスカ監督(48)だが「失点で計画が崩れたが、J2を戦う中で大事なのはシーズン終盤までぶれないこと」と前を向いた。この試合が10年ぶりのJリーグ復帰戦となったMF松井も「決めるところを決めないとこういう結果になる。早く切り替えるのが大事。初戦で負けていればそれだけ早く修正できるので、負けがきょうで良かった」と視線を上げた。

 チームは昨年J2を制したG大阪の勝ち点87を上回る勝ち点90を目標に設定する。攻撃的なサッカーという目指すべきスタイルの片りんは見せたが、フィニッシュの精度という昨年同様の課題を克服できなければ、1年での優勝、即昇格という目標は夢物語で終わる。

 ≪開幕戦敗戦スタートは7チーム目≫J2初降格の磐田が開幕戦で札幌に0―1敗戦。J1から初めてJ2に降格(以前にJ2所属も含む)したのは磐田が通算20チーム目で、開幕戦が敗戦スタートとなったのは7チーム目。敗れた過去6チームで翌年J1に即復帰できたのは06年に3位ながら入れ替え戦の末に昇格できた神戸だけ。磐田にとっては苦難の船出となった。

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2014年3月3日のニュース