藤井正弘の血統トピック

グレード制覇4頭スペイツは最高の「マル外の父」

[ 2019年3月7日 05:30 ]

 オーシャンSでグレード初制覇を果たしたモズスーパーフレアは米国産の4歳牝馬。同期の外国産馬ではアサクサゲンキ(小倉2歳S)ジャンダルム(デイリー杯2歳S)ミスターメロディ(ファルコンS)コパノキッキング(カペラS)に続く5頭目のGウイナーとなる。現4歳世代のレベルの高さは“国籍”を問わないようだ。

 モズスーパーフレアの父スペイツタウンはBCスプリントを制した04年の米チャンピオンスプリンター。最新のG1サイヤーとなったインティの父ケイムホームと同じゴーンウエスト後継で、こちらは種牡馬リーディングの常連として母国で大成功を収めている。日本国内で出走した産駒は現3歳までの11世代で計24頭。そのうち現時点で勝ち馬は21頭で、勝ち上がり率87・5%というハイアベレージを記録している。振幅の大きいゴーンウエスト系らしからぬ確実性が持ち味なのだが、決してそれだけではない。岩手のクラスターCを制した初年度産駒のドスライスを皮切りに、全日本2歳優駿などダートグレード3勝のリエノテソーロ、プロキオンS勝ちのマテラスカイ、そしてモズスーパーフレアと、グレード勝ち馬も4頭を数える。

 ちなみに00年以降の国外供用ではジャイアンツコーズウエイとヘニーヒューズも4頭のグレード勝ち馬を出しているが、どちらも1頭は持ち込み馬。外国産4頭はスペイツタウンが初である。今世紀最高の「マル外の父」と言っていいだろう。(サラブレッド血統センター)

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