吉永小百合 天国の坂本龍一さん思い涙 追悼演奏会で詩を朗読「届いたと思います」

[ 2024年3月31日 20:08 ]

坂本龍一監督追悼の東北ユースオーケストラ演奏会で詩を朗読した吉永小百合
Photo By スポニチ

 女優の吉永小百合(79)が3月31日、東京・港区赤坂のサントリーホールで開催された「坂本龍一監督追悼 東北ユースオーケストラ演奏会 2024」に出演し、心を込めて詩を朗読した。

 昨年3月28日に71歳で永眠した坂本さんが東日本大震災で被災した東北の復興支援を目的に2013年に立ち上げた演奏会。被災3県(岩手、宮城、福島)の小・中・高・大学生らで編成された総勢91人の楽団員が、坂本さんが同オケのために書き下ろした「いま時間が傾いて」はじめ吉永主演の映画「母と暮せば」や「ラストエンペラー」、「戦場のメリークリスマス」などを熱演。アンコールを含めて全て坂本作品で構成された全14曲のプログラムだ。

 2016年に初参加してから今回で7回目の出演となった吉永は、福島市在住の詩人・和合亮一や岩手県の小学5年生の「ありがとう」をはじめ、アイルランドの作詞家ブレンダン・グラハムの英語詩など5編を披露。ステージ上でまず「みなさん、どんどん成長してうれしい。一生懸命演奏している姿を坂本監督も見ていてくれていると思う」と笑顔を団員に向けた後、「今までは坂本さんとメールでキャッチボールしながら、どんな詩を朗読するかを決めていましたが、そんなやりとりもできなくなり…」と喪失感を口にする一幕もあった。

 原爆詩の朗読会を国内外で展開してきた吉永は震災の半年ほど後に英国で坂本さんも参加して開催した会の秘話を披露。「オックスフォードの小さな教会でしたが、中に1羽の鳩がいたんです。坂本さんも気付いてましたが、今ごろはあの鳩と一緒に飛んでいるのかも…」としみじみ続けた。

 終演後に取材に応じた吉永は「昨年3月26日の演奏会を坂本さんはオンラインで見てくださり、その2日後に亡くなられた。今回は詩も自分でセレクトするしかなく大変でしたが、きょうも天井の向こうにいらっしゃったはず。届いたと思います」と涙ながらに語った。コンサートの模様は能登半島地震で被災した富山県氷見市とオンラインでつながり、同市芸術文化館でライブビューイングも行われた。

 次回は10回目の記念開催。坂本監督は不在で継続が懸念されるが、吉永は「これからも続けていきたい。そのためにはメディアの皆さんも応援して下さい」と呼び掛けた。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2024年3月31日のニュース