安倍前首相の“疑惑”説明 高橋純子氏「この場をやり過ごせばという姿勢」松原耕二氏「その場しのぎ」

[ 2020年12月27日 09:11 ]

TBS社屋
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 朝日新聞論説兼編集委員の高橋純子氏が27日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。安倍晋三前首相が25日の衆参両院の議院運営委員会で、前日24日の記者会見に続いて「桜を見る会」の夕食会費補てん問題について釈明したことについて言及した。

 安倍前首相は「深い反省」「おわび」の言葉を繰り返したが、従来の答弁の訂正に至った詳細な根拠は示さず、追及をかわし続けた。さらなる真相究明にも消極的な姿勢を崩さなかった。

 高橋氏は、以前の出演時に、国権の最高機関である国会で118回うそをつき、国会を汚した安倍氏は議員辞職でしか責任の取りようがないと発言したことを振り返り、「その上で今回、安倍さんが初めて自身の口で説明されるのを聞いたら、何と秘書に対しては“口頭で確認しただけだ”と。一国の首相が自らに降りかかった疑念を払わなければならない場面でこの軽がるしさっていうのは一体何なのかと思います」と指摘。

 そして「その姿勢が変わったかというと金曜日の国会の説明を聞いても何ら変わっていない。この場を取り繕い、この場をやり過ごせばいいという姿勢が明白。証拠も何一つ、資料も出していない。そしてごまかしの答弁を行う。国会で間違ったうそをついちゃいけないんだ、ということへの反省も見られないのであれば議員辞職という形でしか責任の取りようがないのでないかということを重ねて申し上げたい」とした。

 また、TBSの松原耕二キャスターは「(安倍氏の秘書の)不起訴というのにもいろいろな段階があって、この嫌疑不十分の不起訴というのは裁判に立証にいたる十分な証拠がなかったというだけで嫌疑がなかったわけではない。ところが安倍前首相は国会で“検察が問題ないと言っているから終わりだ”みたいな言い方をしている。全然そうじゃないし政治的責任は全く別のところにある」と指摘。

 その上で「じゃあ(安倍氏が)説明責任を果たしたかというと、会見も限られた人たちで、しかも施設がこれ以上使えないという理由で1時間で打ち切る。国会も衆参1時間ずつ。それぞれの党に時間を割り振ると細切れで深める時間もない。あれだけ国会でうそをついた、間違ったことを言っていながら積極的に語ろうとしているかと言うと、通過儀礼として最低限のダメージに抑えるために会見、国会を使っているとしか思えない」と切り捨てた。そして「しかも言葉がその場しのぎ。安倍氏だけでなく最近の国会はその場をしのげばいいという答弁が、間違ったことを言っていようがはぐらかそうがその場しのぎで抑えればいいというのが目立って心からの言葉が聞かれない。このままでは国会への心配がますます薄れてくる」と自身の考えを述べた。

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2020年12月27日のニュース