ZIGGY森重樹一 アルコール依存症克服も苦しみ吐露「昨日もすごい飲酒欲求に」

[ 2020年3月1日 18:28 ]

「依存症の理解を深めるための普及啓発イベント」に参加し、ギター弾き語りでミニライブを行った「ZIGGY」森重樹一
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 アルコール依存症だったことを公表しているロックバンド「ZIGGY」のボーカリスト森重樹一(56)が1日、都内で行われた厚生労働省主催「依存症の理解を深めるための普及啓発イベント」に参加した。

 飲酒について「早い段階で365日飲むようになった。飲んじゃえば、過去の出来事を忘れる、そういう循環に入ってしまう。もちろん人一倍罪悪感はある。ただ、お酒を常用、乱用して、どんどんできた出来事を覆い隠すように飲んでしまう。酒さえ飲めば何とかなると。22、3歳の頃には確実に考え方の中心にアルコールが来ていた」と回顧。そこまでになった自身の依存症と向き合うことになったきっかけは同じ病を抱えるメンバーからの助言だったという。「自分も同じ領域だということを教えてくれた。向き合わざるを得なくなった」とし、「(身体的にも)どう考えてもおかしいことはわかっていて、受診を覚悟した。完全に言われた時に、そりゃそうだよなと、ほっとしました。安心しました」と振り返った。

 アルコール依存症との闘いは「終わりがない。1年365日お酒をやめても変わらない」とも。「お酒が止まって11年目になるが、まだまだ苦しいことがあって、昨日もすごい飲酒欲求にかられたばかり。一番この病気に対して理解してほしいなと思うのは、酒をやめようが、薬をやめようが依存症者は依存症者のまま。ただ使わない、飲まないで何とか社会適応して、自分なりに社会貢献ができるんじゃないかということを、毎日毎日地味に地味に続けていくしかない」と訴えた。

 終わりには、この日初披露となった新曲「蟻地獄」と大ヒット曲「GLORIA」のアコースティックバージョンをギターの弾き語りで披露した。

 イベントは「回復を応援し、受け入れる社会へ」をテーマに、アルコールやギャンブル、薬物などの依存症は回復できる病気であることや、排除せずに受け入れる社会づくりを一般生活者に普及することを目的として開催されたもの。元プロ野球選手の清原和博氏(52)、元俳優の高知東生氏(55)、歌手の杉田あきひろ(54)、元NHKアナウンサーの塚本堅一氏(42)も参加した。

 このイベントは新型コロナウイルス感染予防対策のため、一般観覧は中止し、無観客で開催され、ネットで生中継された。 

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