日テレ社長“やらせ疑惑”謝罪 イッテQ「祭り企画」当面休止

[ 2018年11月16日 05:30 ]

「世界の果てまでイッテQ!」のヤラせ疑惑に関して謝罪する日本テレビ・大久保好男社長
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 日本テレビの大久保好男社長が15日、同局のバラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」(日曜後7・58)の祭り企画にやらせ疑惑が持ち上がり騒動となっていることに関して、「みなさんにおわびを申し上げます。放送責任は全て日本テレビが負う」と謝罪した。やらせに関して「制作陣に意図はない」と否定。「批判は真摯(しんし)に受け止める」として、当面は祭り企画の放送を休止することを発表した。

 大久保氏は都内で、会長を務める日本民間放送連盟の定例会見に出席。番組に関する質問を受け「疑念を生み、ご心配をおかけする事態となりました。申し訳なく思っております」と頭を下げた。その後、騒動に対する見解を説明した。

 問題となっているのは、宮川大輔(46)が世界各国の祭りで行われる競技に挑戦する企画。そのうちラオスの「橋祭り」、タイの「カリフラワー祭り」が実在しないと週刊文春に指摘され「ヤラせ」「でっち上げ」と批判された。

 大久保氏は、こうした疑惑を招いた原因を「制作陣が、祭りの企画の解釈を拡大しすぎた」ことと説明。「視聴者が祭りという名前で解釈するには無理があるものまで、祭りとして扱うようになってしまった。その結果、疑念を生じさせてしまった」とした。橋祭りについては、「宮川さんのチャレンジ企画として、(ラオスの)ビエンチャンで初開催の一本橋を自転車で渡るイベントとして放送すればよかったのではないかと、制作陣は今反省している」と、話した。

 争点の「やらせ」に関しては否定。「制作陣がやらせを意図してることはない」と強調。「やらせではない」ではなく、「やらせを“意図”してない」という苦しい表現でかわした。橋祭りに関し「何もないところに祭りをつくるのは、やらせではないのか」との質問も出たが、「詳細が明らかになっていない」とコメントを避けた。

 祭り企画は当面休止。現在、過去に放送した祭り企画の調査を進めており、放送再開は「視聴者のみなさんに自信を持ってお届けできる体制が整うまで」とした。宮川の祭り企画は過去に111本あり「疑念がなくなるまで調査する」とした。

 「面白ければいいということではすまない。一般社会の倫理観、価値観、そういったものと離れて、番組を作ることはできない」。大久保氏は改めて制作現場に、その考えを浸透させることを表明した。

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2018年11月16日のニュース