個性派ぞろいの新庄チルドレン 異彩を放つ山口は「当たる」か

[ 2023年1月11日 08:00 ]

漢字学習帳を持って入寮した日本ハム・山口アタル
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 癖が強すぎる。日本ハムの新人は個性派ぞろいだ。7日から千葉・鎌ケ谷の「勇翔寮」に新人選手が続々と入寮。投打二刀流がいれば、次郎系ラーメンを愛する「ジロリ左腕」に、会社役員を務める“取締役ルーキー”も。中でも異彩を放っているのが、育成ドラフト3位・山口アタル外野手(23=テキサス大タイラー校中退)だ。

 日本人の父とギリシャ系カナダ人の母を持つ、バンクーバー育ち。NPBでのプロ入りを目指して昨年自ら12球団に売り込み、入団テストにこぎ着けた。そこで規格外のスイングスピード、走攻守での身体能力の高さを評価され「フィジカルモンスター」の異名でプロの門を叩いた。

 入寮時に持ち込んだものも特殊だった。山口が「実は持ってきました」と、カバンから自慢気に取り出したのが「漢字ドリル」。日本語は幼少期からアニメやお笑い番組で覚えたというが、漢字の読み書きはできない。そこで、半年前から漢字ドリルで練習を始めたという。

 「漢字が読めないと“あかん”と思って」と、ちょっぴり関西弁混じりなのもお笑い番組の影響から。子供の頃から見ていたのは「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけないシリーズ」。松本人志の大ファンで、ファンレターを送るのが目標という。

 昨オフ、新庄監督は「育成の大きな番号から軽い番号に変えるのは2日でできるのでね。ちょっと見てみて面白いと思ったら、即若い番号にしていきたい」と、積極的な支配下登録を口にしていた。強打の右打者として期待される山口。ドラフトでも「隠し球」と称された男は“アタル”か?(記者コラム・清藤 駿太)

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