ミキハウス・栗山拓巳　ツーシーム習得で新境地　悲願の同一年2大大会出場へ「今年こそ達成したい」

新たにツーシームの習得を目指すミキハウス・栗山
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　ミキハウスのエース・栗山拓巳投手は入社10年目の節目を迎えた今季、新球ツーシームの習得を目指す。

　「左打者に対してタテの変化か、入っていくボールしかない。そこに逃げていく軌道のボールが加われば、投球も変わっていくのかと思います」

　栗山の武器と言えばカットボールだ。昨年の都市対抗近畿2次予選・日本生命戦。2点優勢の8回無死一、二塁では、その宝刀が冴え渡り3者連続三振でピンチを脱した。カットボールは左打者に内角を意識させる上でも有効だが、そこに逆の軌道を描くツーシームが加われば投球の幅は格段に広がる。昨年末からキャッチボールで試投を続けており、徐々に精度を高めていく算段だ。

　「昨年は追い込んだあとの決め球や得点圏での失投が多かった。その辺りも修正していきたい」

　経験豊富な右腕は、練習から最大限の工夫をこらす。失投を招いた要因を「ここ一番で力んでしまった」と分析。それゆえ、今季は従来の発想を転換し、投球練習時に力まない投球を追求するよりも、あえて力むことを選択した。その上で制球力を磨くことができれば、そのまま試合に通用するものになる。目標の一つである防御率1点台にも繋がっていくだろう。

　「3年連続の都市対抗はもちろんですが、日本選手権も目指します。同一年での出場はないので、今年こそ達成したい。チームの勝利に貢献できるピッチングを心がけます」

　頼れる大黒柱は強い決意をみなぎらせ、日々、野球と向き合っている。