広島・小園 大暴れ3安打3打点で快勝劇に貢献「最近ずっと良い感じ」超積極打法で中日・大野雄を攻略

[ 2022年7月10日 04:45 ]

セ・リーグ   広島7-0中日 ( 2022年7月9日    バンテリンD )

<中・広>6回、小園(右)は2ランホームランを放ち、河田コーチとタッチ(撮影・椎名 航)
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 広島・小園海斗内野手(22)が9日の中日戦(バンテリンドーム)で7―0の快勝劇に貢献した。2回に先制の左中間三塁打を放つと、6回には4号2ランを右翼席へ運ぶなど、3安打3打点の大暴れだ。森下暢仁投手(24)は7回を6安打零封の粘投で6勝目を挙げ、敵のエース・大野雄との投げ合いに完勝した。

 超積極打法。「しっかり振って合わせていくタイプ。見て…となると受けてしまう。どんどん手を出し、攻める」だけに、ツボにはまるとめっぽう強い。響かせた快音が全て得点に直結する3安打3打点。チームの勝利に貢献した小園は表情に充実感をにじませた。

 「最近ずっと良い感じできている。自分の打撃ができていると思うので、しっかり続けられたらと思います」

 まずは2回だ。四球の坂倉を1死一塁に置く場面で、大野雄の外角高めカットボールを振り抜き、左中間へ鮮やかな先制三塁打。これでリズムに乗ると、マクブルームの3ランで4―0とした6回には、ダメ押しとなる7試合ぶりの一発だ。

 「狙ってもいない。良い流れのまま打たせてもらった感じです」

 今度は一ゴロ失策の坂倉を1死一塁に置き、大野雄が1ストライクから投じた内角ツーシームを強振。打球は4号2ランとなって右翼席に吸い込まれた。小園は先頭打者の9回にも、タバーレスから左前打。4打席すべてファーストストライクを振った成果だった。

 それにしても好不調の波が激しい。3安打猛打賞は実に今季8度目。リーグトップのヤクルト・塩見、阪神・中野の9度に次ぐ3位タイながら打率・247に甘んじる。猛打賞4度の坂倉の同・310を考えると、どうにかして波を小さく…との思いを禁じ得ない。

 「安打を打つことは難しいですし、そこはあまり気にせず、今やっていることを精いっぱいやっていけたら」

 先制三塁打を放った2回には、次打者・宇草が空振りしたカウント3―1からの5球目に飛び出し、木下からのけん制に刺されて好機を逸する痛恨のシーンも。「実力のないまま試合に出させてもらっている。練習してレベルを上げないといけない」と猛省する。

 それもこれも小園の現状。しかし、チームを背負う逸材であることに、疑念を抱く向きは少ないはずだ。何しろ、昨季は規定打席に到達して打率・298を打った男。積極打法を貫き、実質2年目の試練を乗り越えた先に不動の地位がある。(江尾 卓也)

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2022年7月10日のニュース