夏へ夢見る近江の“秘密兵器”!! 小島君、骨折でベンチ入りならずも仲間の快進撃に発奮

[ 2022年3月29日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会   近江6ー1金光大阪 ( 2022年3月28日    甲子園 )

アルプス席で試合を見守る近江・小島一哲君
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  【いっちーの球春胸キュン日記】近江の小島一哲君(3年)にとって、仲間の快進撃は夏への発奮材料になっています。

 滋賀県草津市出身。小学2年で野球を始めた時から「高校は近江でやるもんやと思っていた」。そして近江ブルーのユニホームに袖を通しました。身長1メートル91。「甲子園で140キロ出せる」と多賀章仁監督も“秘密兵器”と期待する大型右腕です。入学時73キロだった体重は88キロまで増量。山田陽翔君から受けた「もっと角度を生かしたら」の助言を実践し、球速も130キロ台後半まで上がりました。

 ですが順調に過ごしていた1月中旬、右足に痛みが…。それでも「選抜出場の可能性があったから無理をした」。補欠校に決まった後に検査を受けると腓骨(ひこつ)骨折でした。治療に専念しようと前を向いたタイミングで選抜出場が決定。「まさか、こんなことになるなんて」と喜びと悔しさが入り交じりました。

 そんな複雑な心境を払しょくしてくれたのも山田君です。「ほんまに努力家。かっこよすぎる」。完投3試合をアルプスで見つめ「負担が大きい。夏は自分も加われたら」と決意新た。小島君にとって刺激的な春は続きます。

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー兼ピラティスインストラクター。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。昨年からは早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に在学し、野球選手の障害予防について研究中。

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