浦和学院の4番・鍋倉が“マン振り”V弾! “新生”テーマ「フルスイング」体現で8回3ラン

[ 2022年3月29日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会第9日第1試合・準々決勝   浦和学院6―3九州国際大付 ( 2022年3月28日    甲子園 )

<浦和学院・九州国際大付>8回、右越えに勝ち越しの3点本塁打を放つ浦和学院・鍋倉(撮影・成瀬 徹)
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 振り切ったバットが、背中に当たるほどのフルスイングだ。同点の8回1死一、二塁。浦和学院の4番・鍋倉和弘(3年)が、右翼ポール際へ決勝の3ラン。甲子園で行われたセンバツの通算800号となった。

 「自分のポイントよりちょっと後ろだった。詰まってライトライナーかなと。当てにいかずに打った中で“マン振り”になった」

 マン振り=フルスイングは、新生・浦和学院のテーマだ。森大(だい)監督は昨秋の就任時に「失敗して凡打にしてもいいから、恐れずに振り切れ」とナインに伝えた。練習では、金属バットより衝撃の大きな木製バットを使用。芯に当てる意識と技術の向上を図った。並行したのが体づくり。選手の血液検査を実施し、食事で足りない栄養素を割り出した。サプリメントで補うなど栄養面を改善。伝統の朝練頻度を減らし、成長を促すために睡眠を優先した。昨秋から選手の平均身長は約1・5センチアップ。亜鉛とビタミンB1などを補った鍋倉も身長が1センチ伸び、体重は10キロ増えた。6回は伊丹一博(3年)が左越えソロ。打線は今大会4発をマークする。

 森監督にとっては父・士(おさむ)前監督が甲子園初出場した92年春と並ぶ4強。「こういう緊迫した試合で長打だよと話してきた。鍋倉は渾身(こんしん)のひと振り。終盤に魂を見せてくれた」と自慢の強打に自信を深めた。(田中 健人)

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2022年3月29日のニュース