阪神・佐藤輝 ついに出た!43打席目で待望オープン戦1号 “Zポーズ”は封印「本番に取っています」

[ 2022年3月16日 05:30 ]

オープン戦   阪神3-3ソフトバンク ( 2022年3月15日    ペイペイD )

<ソ・神>7回、佐藤輝は右越え2ランを放つ(撮影・大森 寛明)
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 ついに出た!阪神・佐藤輝明内野手(23)が15日のソフトバンク戦で通算43打席目にして待望のオープン戦1号を放った。7回2死一塁から右翼席中段へ完璧な同点弾。新人だった昨春は初打席初本塁打を記録した福岡の地で再び豪快なアーチを描いた。3安打の固め打ちは今春2度目。既に決定的な開幕4番へ大きな弾みをつけた。

 文字通り、打った瞬間だった。痛烈に響いた快音と同時に、スタジアムが大きなどよめきに包まれる。佐藤輝は手に残る感触を味わうかのように駆けだし、久々のダイヤモンド一周を満喫した。

 「変化球が浮いてきたんで、しっかり打てて良かったです」

 2点を追う7回2死一塁、左腕笠谷との対決だった。カウント1―2に追い込まれて5球目、甘く入ってきたカーブを見逃しはしなかった。春季キャンプ中だった先月24日の紅白戦以来のアーチは右翼席中段まで到達。2月の2発と同様に両人さし指を突き出して両手を広げるポーズを披露し、昨季定着した“Zポーズ”については「本番に取っています」とニヤリと笑った。

 43打席目で飛び出した待望のオープン戦1号。これまでの内容に十分な手応えを持っていたから“ブランク”は気にもならなかった。「言いたくないですけど、今までも甲子園じゃなかったら、入っているやつもあった。全然焦ってない中でも、出たのは良かったかなと思います」。オープン戦突入から掲げていた打球角度の上昇。「言ってもあまり分からない細かいところを意識して、微調整的な。いい感じなんであまり変えすぎず」の思考で初本塁打につなげた。

 キャンプから帰阪後は初遠征だったペイペイドームでは昨春もオープン戦初打席で初本塁打。1年前と同じ投手で、同じアイドル「ももいろクローバーZ」のファンでもある石川からは5回に右翼線二塁打を放ち、9回の守護神・森からの中前打を合わせ、3安打は2度目を数えた。いわば“パワースポット”と化している球場に「いいイメージがあるので。スゴく好きな球場です」とうなずいた。

 近大の大先輩・糸井との本塁打競演は昨年5月7日のDeNA戦以来2度目。本番でも増えれば増えるほど猛虎の勝利も積み重なる。「もっと野手が打って点を取って勝ちたいと思います」。確定的な開幕4番としての風格を漂わせ、矢野監督にも「(4番を)外すつもりはない」と初めて明言させた。(阪井 日向)

 ▽佐藤輝の昨春オープン戦1号 チーム初戦の3月5日、ソフトバンク戦(ペイペイドーム)に3番左翼で先発。初回に石川から左越えにオープン戦初打席本塁打。チーム新人では87年八木裕以来34年ぶりの鮮烈デビューを飾った。最終的には6本の量産で“オープン戦本塁打王”。ドラフト制以降の新人(66年~)では72年佐々木恭介(近鉄)の5本を更新する最多記録になった。

 《ブランク期間の内容に格段の差》佐藤輝(神)が今春オープン戦1号。紅白戦、練習試合を含めた実戦では3本目で、2月24日の紅白戦最終打席以来43打席ぶり。昨季の24本塁打のうち、最も長いブランクは8月19日DeNA戦最終打席の23号から、10月24日広島戦の第1打席24号にかけての91打席。この間はセ・ワースト記録の59打席連続無安打の期間とも重なり83打数5安打の打率・060と低迷した。今回42打席は35打数10安打の・286で、同じブランクでも内容には格段の差がある。

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