見たことない!左投げ両打ちの大垣日大・五島は投打で主軸 阪口監督に「3元号勝利」を渡すぞ

[ 2022年3月16日 05:30 ]

18日開幕センバツ注目選手紹介(中)

投球練習する大垣日大の五島幹士投手

 【僕の色】第94回選抜高校野球大会(18日から13日間、甲子園)の開幕まであと2日。入場行進曲「YOASOBI」の「群青」の歌詞にある「自分で選んだその色で」「自分にしか出せない色で」のように、自分の色を持った注目選手を3回にわたって紹介する。第2回は大垣日大(岐阜)の五島幹士投手。

 今大会の出場選手ではただ一人。NPBの現役日本人選手にも一人もいない。サプライズ選出された大垣日大(岐阜)のエース五島幹士(2年)は、珍しい左投げのスイッチヒッターだ。3番打者としても活躍する投打の中心的存在だ。

 「チームとして一つでも多く勝ち進むのが目標。投げることも打つことも好きなので両方で活躍したい」

 普段の生活では書くのも箸を持つのも全て左利き。だが、小さい頃から打つことだけは右だった。中学時代のコーチから「両方で打てるに越したことはない」と勧められてスイッチに挑戦。のみ込みも早かった。今では「両打ちの強みは、逃げていくボールがほとんどないこと。ピッチャーに合わせて変えることもできる」とメリットを実感している。女房役で主将の西脇昂暉(2年)との3、4番コンビは相手には脅威だ。

 背番号1の投手としても抜群の安定感を誇る。昨秋公式戦は全12戦中、11戦に先発。最速は137キロも、63回2/3を投げ与四死球11という制球力で勝利に導いてきた。大垣日大に代々伝わる「マウンドに立っている人間がエース」の格言通り、チームのためにマウンドに立ち続ける。人生で初めて足を踏み入れる甲子園には「めちゃめちゃ楽しみです」と胸を高鳴らせる。

 初戦は4日目の第3試合で21世紀枠の只見(福島)と対戦。「“今のは最高だ!”って褒めてくれる時がうれしい」と感謝する阪口慶三監督に昭和、平成、令和の「3元号勝利」をプレゼントするために、投げて、左右の打席で力の限りを尽くす。(北野 将市)

 ◇五島 幹士(ごしま・かんじ)2004年(平16)6月28日生まれ、岐阜県各務原市出身の17歳。鵜沼第一小3年から鵜沼第一少年団で野球を始め、4年からホワイトフィリーズへ。鵜沼中では岐阜中濃リトルシニアに所属。大垣日大では1年夏からベンチ入りし、2年秋からエース。1メートル72、74キロ。左投げ両打ち。

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2022年3月16日のニュース