広島・林 逆襲のオープン戦初打点「結果出してアピールするだけ」、三塁争いライバルの坂倉に負けん

[ 2022年3月16日 05:30 ]

オープン戦   広島6-10ロッテ ( 2022年3月15日    ZOZOマリン )

<ロ・広>6回、2点二塁打を放つ林(撮影・木村 揚輔)
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 広島・林晃汰内野手(21)が待望のオープン戦初打点をマークした。15日のロッテ戦に「8番・三塁」で出場し、5点劣勢の6回に左腕・成田から右翼線へ2点二塁打だ。タイミングの取り方を試行錯誤し、打率・238と低迷する今春。それでも適時打の好感触をよりどころとして心に誓う。開幕サードは絶対にあきらめない…と。

 久々の感触だった。ポジションを争う“ライバル”が1軍に合流し、出番が徐々に少なくなっていた中で響かせた快音。だが、自らの状態を自覚する林は浮かれず、慎重な言い回しに終始した。

 「チャンスの場面だったので良かった。こういう打席を増やしていきたい。左投手から打てたので、そういう入り方を継続していきたいと思います」

 長野の左前打で3―8とした6回。なおも2死二、三塁で打席が巡った。相手ベンチは変則左腕の成田にスイッチ。その3球目、カウント1―1からの甘いスライダーを逃さず振り抜くと、打球は右翼線で弾んだ。貴重な2点二塁打だった。

 「今は自分のタイミングで打てていない。投手に合わせて合わせて…になっています」

 オープン戦9試合目にして飛び出した待望の初打点。林が打ち明ける通り、裏返せば、それだけ状態が良くないということだ。21打数5安打、打率・238。出場102試合で打率・266、10本塁打、40打点を挙げた昨季を思えば寂しい。

 「しっかりタイミングを合わせて、投手に入っていけないといけない。そのためです。そういう意識の方が自分はいいのかな…と」

 逆方向への打球が目立つ打撃練習。意図を林はそう説明する。長打を求めるあまり、体が開くのを防ぐ意味合いもある。試行錯誤する21歳に、佐々岡監督は「コーチ陣といろいろやっている。(2点二塁打が)キッカケになれば」と、ここからの逆襲を期待した。

 「いいタイミングでボールに入り、結果を出してアピールするだけです。サードで出たいし、やりたいので」

 昨季リーグ2位の打率・315を誇りながら、故障のため2軍で調整していた坂倉が11日の日本ハム戦から出場。三塁守備にも就いたため、林の出番は減った。だが、このままでは終わらない。初の開幕サードへ。2点打が潮目を変える。(江尾 卓也)

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2022年3月16日のニュース