DeNA「4番・牧」で開幕　足でも魅せて先制もぎ取った新生ベイ打線の象徴

オープン戦   DeNA4―0オリックス （ 2022年3月6日    横浜 ）

＜D・オ＞2回1死三塁、山足の野選で生還する牧（撮影・島崎忠彦）
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　DeNA・牧が、バットと足で存在感を示した。2回先頭で宮城の149キロ直球を捉え、二塁内野安打。暴投と大田の一ゴロで三塁まで進むと、知野の三ゴロでは果敢に本塁へと突っ込んだ。

　「いいスタートが切れた」と自信の走塁はアウトの判定だったがリクエストで覆り、先制点となった。牧はベンチから知野に向かってガッツポーズ。前日は1―12で大敗を喫した。試合前には石井野手総合コーチに「倍返しだ！」とハッパをかけられ、主砲の意地で先制点をもぎ取った。

　3回の第2打席は2死一、三塁から山崎颯の150キロ直球を中前適時打。さらに送球間に二塁を陥れる積極的な走塁で、チームをけん引した。オープン戦6試合で打率・471は12球団トップ。チームも倍返しとはいかなかったがオリックスにリベンジし、再び首位タイに浮上した。牧は「足を絡めたり、チームバッティングだったり、昨年とは違う点の取り方ができている」と新生DeNAの戦いぶりを強調した。

　その象徴が「4番・牧」だ。佐野が右腹斜筋肉離れで離脱し、2年目のスラッガーにかかる期待は大きい。三浦監督も「昨年も後半戦（4番）で結果を残した。イメージはしている。風格は十分ある」と開幕4番起用を示唆した。入団2年目以内で開幕戦に4番出場すれば、球団では59年の桑田武（1年目）以来63年ぶりとなる。

　昨季の開幕時は3番だった牧は「（4番は）いい場面で回ってくる。1点取れるようにしたい」と言った。その姿勢こそが、昨季最下位からの躍進を予感させた。（君島　圭介）