「タカの又吉」完璧デビュー 志願登板で1回2K無失点「ペイペイドームの新マウンド投げやすい」

[ 2022年3月7日 05:30 ]

オープン戦   ソフトバンク0―0ロッテ ( 2022年3月6日    ペイペイD )

<ソ・ロ>9回から登板し1回無失点のソフトバンク・又吉(撮影・岡田 丈靖)
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 貫禄の3人斬り!中日から国内フリーエージェント(FA)でソフトバンクに加入した又吉克樹投手(31)が6日、今季初実戦で完璧な投球を披露した。ロッテ戦の9回に登板し、2三振を奪うなど打者3人をぴしゃり。1月に新型コロナウイルスに感染して出遅れたが、志願した新天地でのデビュー戦で通算400試合登板の実力を示した。

 満点デビューに仲間とグラブタッチを交わした。移籍して初の本拠地のマウンド。又吉は1イニングを完璧に抑えたことで“戦友”と認められたと感じていた。

 「ベンチで(登板前は)又吉君、又吉君って松田さんとかが言っていたけど“又吉”になったので受け入れてもらえたかな」

 0―0の9回に5番手で登板。緊張したというが、マウンドさばきはさすがだった。先頭の山口にはカットボールから入って見逃しのストライク。続く2球目で“らしさ”を発揮した。横手から胸元いっぱいを突いた高めのシュートに相手は反応し、止めたバットに当たってファウル。あっさり追い込むと、4球目のスライダーで遊飛に抑えた。

 「一番は打者が嫌がることを丁寧に。嫌がることを優先度高くやっていきたい」。続く同じ右打者の岡にも初球はカットボールから入り、最後はスライダーの組み立てで空振り三振に斬った。左の代打・菅野には最後にボール球のチェンジアップを振らせて14球で役目を終えた。

 8、9日の巨人戦で今季初実戦に臨む予定だったが、志願して本拠地マウンドに上がった。「(ペイペイドームの)マウンドが変わったと聞いたので確認したかったし、ロッテはガンガン打ってくるので、まずどれくらい自分の球を投げきることができるか」。新たな敵となる同一リーグのチーム相手に本拠地で登板できた。「融通を利かせてもらって感謝してますし、(新しいマウンドは)投げやすい」と確かな収穫を得た。

 当然、勝ちパターンでの活躍に期待が懸かる。藤本監督は「右(打者)のインコースいいですねー。しっかりと操ることができている」と投球術を称賛した。さらに指揮官が高く評価するのは取り組む姿勢だ。「毎日のようにブルペンに入ってくるらしい。今日もえらい早く(肩を)つくっとった。兄貴分的なものもあるし、そういう気持ちを全員が持てばいい」。実績豊富な右腕は戦力だけじゃない効果をもたらしている。(井上 満夫)

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2022年3月7日のニュース