日本ハム・古川侑 支配下登録グイッ!2回1安打無失点3Kの好投

[ 2022年3月7日 05:30 ]

オープン戦   日本ハム4―1巨人 ( 2022年3月6日    札幌D )

<日・巨>6回、岡本を中飛に打ち取り清水(右)とタッチを交わす古川侑(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハムの育成右腕・古川侑利投手(26)が、支配下登録を引き寄せた。6日の巨人とのオープン戦で5回から3番手で登板。元同僚の坂本勇人内野手(33)から見逃し三振を奪うなど、与えられた2回を3三振を奪って1安打無失点と好投した。昨オフに巨人を戦力外通告となり、12球団合同トライアウトで新庄剛志監督(50)に拾われた右腕が、支配下登録へ猛アピールに成功した。

 一度は諦めかけた1軍のマウンド。そこで投げられる喜びを全身に感じながら、古川侑は全力の26球を投げ込んだ。古巣の巨人相手に2回をわずか1安打無失点。この日、直球は最速150キロを計測し「古巣というのもあって、変に意識してしまいました。ちょっと力み過ぎたかな」と、笑った右腕の表情は充実感にあふれていた。

 5回を3者凡退で切り抜けると、魅せたのは6回だ。先頭の丸に左越え二塁打を許してピンチを迎えたが、続く岡田はカーブで空振り三振。続く坂本をチェンジアップで見逃し三振に斬り、最後は4番・岡本和を中飛に打ち取った。「丸さんは見逃してくれない。さすがですね」と振り返ったが、つかんだ手応えは十分だった。

 昨オフに巨人から無情の戦力外通告。わずかな希望を胸に臨んだトライアウトで、新庄監督の目にとまった。自身もトライアウトを経験したことがある指揮官は「マウンドに立てるうれしさというのは他の選手よりちょっと違うと思うし、気持ちの面で。そういう選手は大事にしたい」。ビッグボスの期待に応えてみせた。

 これで対外試合は4試合に登板し、計6回2安打無失点。支配下登録へ、十分な成績を残し続けている。「拾ってもらって感謝しかない。もちろん、支配下に早くなりたいが、実際、ゲームで投げている時はとにかく楽しむことしか考えていない」と古川侑。プロ9年目、誰よりも苦労を知る男は生き残りを懸けて腕を振り続ける。(清藤 駿太)

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2022年3月7日のニュース