阪神ドラ3・桐敷 4回零封で開幕ローテ“合格” 太鼓判押す矢野監督「先発でも十分やれる」

[ 2022年3月7日 05:30 ]

オープン戦   阪神3-1楽天 ( 2022年3月6日    甲子園 )

<オープン戦 神・楽> 力投する桐敷(撮影・大森 寛明)
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 甲子園デビューを、鮮烈に飾った。阪神のドラフト3位・桐敷(新潟医療福祉大)が楽天戦に先発し、4回1安打無失点。腰の張りで登板回避したガンケルの代役として手にした登板機会を結果につなげて“初勝利”を挙げた。

 「やっぱりスタンドの独特の雰囲気は感じました。甲子園ならではの雰囲気とか、そういうのは感じました」

 初の聖地登板でも動じることなく、テンポよく攻めた。初回、先頭の西川に四球を与えたが、泰然自若。続く2番・小深田を遊飛に打ち取り波に乗った。

 常時140キロ台前半の直球を軸に、スライダー、フォークを効果的に織り交ぜた。相手打線がスタメンに左打者6人を並べたことも好都合に、自身の課題である内角攻めを強気に敢行。「インコースに投げられたのは大きかった。そのおかげでスライダーや外の真っすぐが生きた」。阪神の新人が甲子園のオープン戦で勝利投手となったのは、05年の能見以来。左腕エースの系譜を、受け継いだ。

 実り多き62球で開幕先発ローテーション入りの「合格」認定も手にした。この日の登板を見守った矢野監督からは改めて「何か先発で足りないっていうところは、あんまりないかなと思う。先発でも十分やれると思うし、そういう評価をしている」と太鼓判を押された。あとは枠次第だ。

 現状、開幕ローテに当確ランプをともしているのは青柳、西勇、秋山、伊藤将の4人。そこに続く藤浪は5日の楽天戦で4回5失点と乱れ、足踏みした。ガンケルも腰の張りで2週連続で登板回避しており、調整遅れが否めない。2人の状態が上がってこないようなら、新人左腕が割って入る余地は十分だ。

 次回以降も先発調整が決定。「ローテーションに入れるとなったら自分の中では100点かなと。まずは任された場面で投げる、抑えるということを意識しています」。地に足を着け、開幕ローテへの歩みを進めていく。(石崎 祥平)

《甲子園では能見以来17年ぶり》桐敷が初の甲子園登板でオープン戦初勝利。阪神新人投手のオープン戦勝利は17年小野が3月14日のオリックス戦(京セラドーム)で挙げて以来5年ぶりだが、甲子園では05年能見の3月9日楽天戦以来17年ぶり。

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