松坂大輔氏も興味 オリ・由伸の“やり投げ”トレ 独占インタビューで経緯明かす

[ 2022年2月26日 06:15 ]

山本由伸とヒジタッチする本紙評論家・松坂大輔氏(撮影・井垣 忠夫)
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 【平成の怪物が行く 松坂大輔の探球】昨年限りで現役を引退した元西武の松坂大輔氏(41=本紙評論家)が、オリックス・山本由伸投手(23)を直撃した。平成の怪物が「誰もが認める日本球界のエース」と評する絶対的右腕。今春の調整具合や特徴のある投球フォームについて語り合い、山本もリーグ連覇、そして悲願の日本一を目標に掲げた。

 松坂氏 ここまでキャンプは順調に過ごせていますか?

 山本 そうですね。24日に初めて打撃投手をしたんですけど、まあまあいいボールを投げられました。コンディションもいいので、いい1カ月間を過ごすことができたと思いますね。

 松坂氏 順調そうで何よりです。キャンプでやりたかったことはどれぐらいできましたか?

 山本 この1カ月間は調整というより、練習をしっかりやりたいなと思っていたので。そういった面では結構、満足に近いぐらいは練習をやり込めたかな、という感じです。

 松坂氏 フリー打撃での登板を見させてもらいました。誤差の範囲内の投げミスはあったと思いますが、どう感じ、何をテーマに投げましたか?

 山本 一番試したかったのはストレート。それをストライクゾーンに、とにかく強いボールを投げようと思っていました。もう少しストライクを多く投げられたらもっと良かったかなと思いますけど。変化球も3つの球種を投げて、1球ずつぐらいはいいボールがいっていたので、現段階ではまあまあかなと思います。

 松坂氏 最後に投げたのはフォークですか?

 山本 はい。最後に1球投げて。それまでちょっとボールが滑っていたけど、最後にいいボールを1球投げられたので、ちょっと安心しました。

 松坂氏 左打者の内角など直球も投げ切れていましたね。相変わらずコントロールが素晴らしいな、と。投球フォームで大事にしているところは?

 山本 軸足に(体重が)しっかり乗ることですかね。しっかり乗って、しっかり前に体重移動をしてという、本当にシンプルなことだと思います。

 松坂氏 やり投げのような練習法も取り入れて特徴のあるフォームだと思いますが、今のフォームになったのは何かきっかけがあったのでしょうか?

 山本 高卒1年目の時(17年)は1軍で5試合に投げさせてもらったんですけど、1試合投げるごとに右腕がぱんぱんになって。中10日のペースで夏ごろから5試合投げましたが、中10日でも間に合わないような張り、痛みがありました。高校生の時から投げるとちょっと張りが出て、というのは悩みだったので。今も教わっている先生のところに行ったら「原因の部分から変えないといけない。大きなモデルチェンジが必要」と言われて、そこから地道に、少しずつという感じです。

 松坂氏 フォームのことはいつか時間をかけてじっくりと聞いてみたいです。昨季は投手タイトルを総なめ。今季、目指すところを聞かせてください。

 山本 まず、去年の成績は絶対に上回りたいです。日本シリーズで最後に負けてしまったので、今年も何とか優勝して日本一になりたいと思っています。

 松坂氏 今や誰もが認める日本のエースだと思っています。今年の山本投手がどんな投球を見せてくれるのか、本当に楽しみです。

 ▽昨季の山本の活躍 26試合で18勝5敗、防御率1・39、206三振で投手のタイトルを総なめにした。5月28日のヤクルト戦で4勝目を挙げると、シーズン最後の10月25日の楽天戦で完封を飾るまで無敗で、球団新記録の15連勝で終えた。連勝記録は年をまたいで継続中。25年ぶりのリーグ優勝の立役者となり、夏の東京五輪では侍ジャパンのエースとして金メダル獲得に貢献した。

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