ヤクルト・高橋 シート打撃初登板で球数減へ打たせて取るカットに手応え

[ 2022年2月26日 05:30 ]

ゲーム形式打撃の投手を務める高橋(撮影・篠原岳夫)
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 直球に近い軌道で迫り、打者の手元で小さく鋭く曲がるカットボール。バットの芯を外すのに有効だ。シート打撃に初めて投げたヤクルト・高橋が、昨季後半から使いだした新球を多投した。

 持ち味は150キロ超の球威ある直球。「僕の場合、打者は真っすぐを狙ってくる。カットボールが有効になる」。左打ちの村上に2球連続で投げ、一ゴロ。右打ちの荒木にも「右打者を詰まらせるように使えればいい」と初球から2球連続で内角に食い込ませた。昨季わずかに試していたカットボールは、左打者には3打数無安打も、右打者には3打数3安打。右打者にも使える武器としたい。

 一番の狙いは「2、3球での凡打を増やす」ことだ。1イニングに要した投球数を表す指標「P/IP」が昨季は16・3。15以下だと合格点と言われ、同僚の奥川は14・5と低い。高橋は20年の18・7からは改善されたものの、球数の多さが課題だ。

 「球数を減らしていかないと、長いイニングを投げられない」。今季は延長12回制に戻り、先発にはより長い投球回数が求められる。昨季の日本シリーズでプロ初完投初完封したものの、レギュラーシーズンではまだない。カットボール完全習得で打たせて取り、公式戦初完投へ。その先に投手陣の柱の座が待つ。(青森 正宣)

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2022年2月26日のニュース