大谷翔平「特別なこと」、日本選手初の選手間投票「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」選出

[ 2021年10月30日 05:30 ]

エンゼルス・大谷
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 大リーグ選手会は28日(日本時間29日)、選手間投票による今季の各賞を発表し、エンゼルスの大谷翔平投手(27)が日本選手で初めて年間最優秀選手「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」に輝いた。ア・リーグ最優秀野手とダブル受賞。メジャー全体で7年ぶりの選出となったコミッショナー特別表彰などに続き、このオフはここまで「6冠」と、受賞ラッシュが止まらない。

 喜びは格別だ。選手間投票によるMVP&リーグ最優秀野手のダブル受賞。黒のジャケットに白いポロシャツ姿の大谷は「やっぱり現場の選手から、実際に戦っている選手からそう言ってもらえるのは特別なこと」と素直な気持ちを吐露した。

 選手会の年間最優秀選手は98年が第1回で今回が24回目。9月に全30球団の大リーガーが投票した。単純計算で1200人による選考。大谷は、ともに最終候補に残っていたゲレロ(ブルージェイズ)、ハーパー(フィリーズ)の両スラッガーを抑えた。

 二刀流で9勝&46本&100打点&26盗塁などの偉業が評価され「周りの戦っている素晴らしい選手たちのプレーを見ることで自分も引き上げられていくということもある」と同僚やライバルたちに感謝。日本選手のリーグ最優秀野手は、04年に262安打の年間最多記録を樹立したイチロー(マリナーズ)以来、2人目となった。

 全米野球記者協会会員30人の投票で決まるMVP(11月18日=日本時間19日発表)選出への期待感も一層、高まった。選手間投票で競り勝ったゲレロもMVP候補だが、シーズン中に大リーグ公式サイトが企画した専門家による投票でも断トツ。過去10年で選手会の年間最優秀選手10人中、8人がア、ナいずれかのリーグでMVPに輝いており、前哨戦ともいえる今回の受賞で弾みをつけた。

 この日は米メディア「スポーティング・ニューズ」の年間最優秀選手にも選ばれ、このオフ6冠目。ハンク・アーロン賞やシルバー・スラッガー賞なども含め、名だたる賞を総なめする可能性が高い。「来年以降もそういう高いレベルで競い合えるシーズンを送れたら幸せだろうなと思っている」。早くも次のシーズンへ目を向けた。(柳原 直之)

 《受賞数2桁は確実》大谷はMVP、最終候補入りしているハンク・アーロン賞、シルバースラッガー賞以外にも、エドガー・マルティネス賞(最優秀指名打者)などを受賞する可能性がある。その他にも全国紙USAトゥデー、CBS、FOXなどのテレビ局など、米国の各メディアが選出するMVPにも輝くことが濃厚。合計受賞数は2桁に達することは確実だ。

 ▽大リーグ選手会表彰 92年にスタートし、選手間投票により、各部門で顕著な成績を残した選手を決める。年間最優秀選手は98年が第1回で、ア、ナ両リーグを通じた最終候補3人から選ぶ。他には各リーグの最優秀野手、最優秀投手、最優秀新人、カムバック賞などを選出。賞金は受賞者が指定した慈善団体に寄付する。

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