国学院大連覇 鳥山泰孝監督を奮い立たせた「2敗」 日記に記した「ひるまず対応できる人間が…」

[ 2021年10月30日 07:34 ]

東都大学野球・最終週第最終日   国学院大5―2中大 ( 2021年10月29日    神宮 )

春秋連覇達成の国学院大ナインは鳥山監督を歓喜の胴上げ(撮影・村上 大輔)
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 春秋連覇。優勝会見で鳥山泰孝監督は「追い込まれた状況の方が、今年の4年生は働くだろうと、上月コーチとも話していた。狙い通りというか、願い通りでした」とナインを称えた。

 敗れれば3チームによるプレーオフにもつれることが決まっていた最終戦。2回までに瀬戸、川村の4年生コンビのタイムリーで4点を奪って主導権を握り、3投手の継投で逃げ切った。

 昨秋のオープン戦。慶大にダブルヘッダーを申し込み、2試合連続で大敗を喫した日に、鳥山泰孝監督のスイッチが入った。

 10年以上前からつけている日記に、こう記した。

 「力の差に愕然とした」
 「完全に力負け」
 「ひるまず対応できる人間がほしい」

 福永奨主将をはじめ、4年生を中心にしたチームづくりを見直した。今春リーグ戦で20季ぶりに優勝を飾ったが、全日本大学野球選手権で8強止まり。慶大は日本一に立った。「うちは全国大会で勝ち上がる準備ができていなかった。慶応さんから、学ばせてもらった」と、再び闘志に火がついた。

 迎えた今秋リーグ戦。「川村、瀬戸、福永、ダンテ以外は、レギュラーとは認めない。残るポジションを争え」とミーティングで選手に伝えた。ケガ人も出たが、1年生の伊東、柳舘ら新戦力がオープン戦でアピールし、定位置を獲得した。

 普段は験担ぎはしないが、リーグ戦の前日には、スタッフと決まってとんかつ弁当を食べた。リーグ戦を7勝3敗で乗り切り、神宮大会出場権を得た。「全国でも何とか勝ち上がっていきたい。東都はそういうリーグですから」と、日本一を見据えた。(川島 毅洋)

 ◇鳥山 泰孝(とりやま・やすたか)1975年(昭50)8月29日生まれ、栃木県出身の46歳。宇都宮学園から国学院大。卒業後に国学院大コーチ、修徳高校監督を経て、10年秋から国学院大監督に就任。

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