国学院大の連覇を支えた学生コーチ 「マッキー」こと川岸正興「日本一を獲って締めくくりたい」

[ 2021年10月30日 06:54 ]

東都大学野球最終週最終日   国学院大5―2中大 ( 2021年10月29日    神宮 )

<中大・国学院大>春秋連覇達成の国学院大ナインに胴上げされる川岸学生コーチ(撮影・村上 大輔)
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 神宮でプレーすることはできない。それでも、国学院大史上初のリーグ戦春秋連覇を支えた男がいる。学生コーチを務める川岸正興(4年・星稜)は、後輩から「マッキーさん」と頼られる存在だ。

 昨秋の新チームスタート時。「捕手として、プレーヤーとしてやりたい気持ちもあった。でも、チームのためになるにはどうしたらいいのかを考えた」と、自ら学生コーチを志願した。

 星稜時代に主将を務めた経験も生かした。ナインには厳しい言葉もかけた。「試合に出ている出ていないは関係ない。チーム全員でやっているので。最初はぶつかることもあった」と振り返る。

 練習メニューの作成、ノッカー、連日1時間の打撃投手…。チームのために、できることは全てやったきた。「みんなが試合で打っているところを見ると、やっぱりうれしい。やりがいがある仕事」と言う。27日の練習でも最終調整するナインにゲキを飛ばしながら、投げ続けた。鳥山康孝監督、上月健太コーチらスタッフからの信頼も厚い。「川岸はこのチームに欠かせない」と口を揃える。

 卒業後は、母校・星稜でコーチになる。教員免許取得のため大学にも通いながら、後輩のために、動く。その前に、最後の仕事がある。明治神宮大会に向け「日本一を獲って締めくくりたい」と決意を新たにした。(川島 毅洋)

 ◇川岸 正興(かわぎし・まさき)1999年(平11)4月29日生まれ、石川県出身の22歳。小1から野球を始め、額中では軟式野球部に所属。星稜では1年春からベンチ入りし2年夏に甲子園出場。国学院大では3年秋にベンチ入り。座右の銘は「苦しまずして栄光なし」。1メートル68、74キロ。右投げ右打ち。

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2021年10月30日のニュース