今季から始まったヤクルト2軍の「一言メモ」は小ネタが満載

[ 2021年8月27日 12:00 ]

イースタン・リーグの戸田球場でのヤクルト戦で配られているメンバー表には、湊谷2軍マネジャー直筆の「観戦一言メモ」が添えられている。6月20日のDeNA戦では、スアレスの10キロ減量についてのメモが
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 ヤクルト2軍の本拠地、埼玉・戸田球場で行われるイースタン・リーグの試合。ファンに配られるメンバー表には毎試合「観戦一言メモ」が添えられている。

 「坂口選手。2軍スタッフにタンブラーをプレゼント。随所に見せる男気や気配り。チームの誰もが、リスペクトです」

 「沖縄キャンプ時と比べて10キロ痩せました。なるべく炭水化物を抜いて、ダイエットに成功したよ。スアレス」

 読みやすいきれいな字で書いているのは湊谷智将2軍マネジャー(27)だ。きっかけは3月30日からの日本ハム3連戦。敵地・鎌ケ谷で開催された試合は3連敗したが、ファンが多く足を運んでくれていた。「負けたとしても来てよかったと思ってもらえるように、何かできることはないかなと。戸田のよさはアットホームな雰囲気。お金をかけずにファームならではのファンサービスを考えました」と発案した。

 4月中旬から始め、次第にファンの間で話題に。選手の新たな一面が垣間見えるメンバー表は球団公式ツイッターでも掲載されるようになった。湊谷マネジャーは「ファン同士が昼食で話題にしたくなるように」を意識して日々ネタ探し。「若い選手にとっては考えを整理して話す練習にもなる。最近は“こんなことありましたよ”と選手の方から言ってくれるようになりました」とすっかり浸透している。

 立大野球部時代もマネジャーを務め、卒業後は一度はメガバンクに就職。しかし「やっぱり野球部のマネジャーがしたい」との思いから約1年で退職し、18年7月にヤクルトに入社した。19年1月から現職に就いた湊谷マネジャーは「一言メモ」以外にも池山2軍監督と相談し、5月から勝敗にかかわらず試合後の整列も実施。ファンへの感謝を行動で表している。

 「選手にファンの方の存在を意識してほしいですし、ファンの方に感謝を伝える機会にもなる。応援してもらっていると肌で感じれば、モチベーションにもなる」と湊谷マネジャー。現在リーグ3位と好調の1軍だけではない。2軍のファンサービスにも注目だ。(記者コラム・青森 正宣)

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